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カーゴリフター AG アリーナ

PLACE


ベルリンから車で45分ぐらいの場所にある、ブラウゼン・ブランドの「カーゴリフター AG アリーナ」こそ、おそらく、僕が今まで見た中で一番度胆を抜かれたものではないだろうか。東京っぽいスタイルの、未来の都市を再現したこのアリーナ。バスで現地に向かうまでの間、僕達は、ビジネス、お金、権力、そしてクリエイティビティについての疑問、それに対する答の数々を紹介するビデオを見ていた。残念ながら、ここでそのビデオの全てを説明するのは、あまりにも内容量が多すぎて難しいが、とにかくものすごく印象的な内容だった。機会があれば、いつか説明したいと思う。

上のような写真を見ていると、まるで宇宙の真ん中に立っているような気分にならないだろうか。それだけでなく、もしかしたらこれは、あなたの記憶の中で一番大きくて、モダンで、デザイン性の高い建築物かもしれない。株主からの膨大な額の配当金で建てられたこの建物。シンプルかつ、かなり複雑なコンセプトが満載だ。そして何よりも、何もない時のこの建物の大きさは本当に計りしれない。しかも、信じられないかもしれないが、建てられてから今まで一度も、ここではイベントが開催されたことはないのだ。

思わず恐怖心さえも感じてしまったのが、今回のイベントについてのポスターだ。ポスター完成までに、何度も試行錯誤をしたようなのだが、僕は今だにこのポスターから、今回のこのイベントの主旨が何なのかがわからない。しかしどうやらこのポスターやイベントについてのアイディアは、誤解、誤信、クリエイティビティ、そしてカオスらしいのである。もしあなたが本当に、この縦350メートル、幅230メートル、高さ110メートルの大きなテントのようなアリーナに立っているとしたら、次に何を期待するだろうか?この、ツェッペリン型飛行船を作るために作られたような建物はまるで、ドイツからインドにタービン (流水・蒸気・ガスの力で回転する原動機)を輸出するために作られたような赴き。倒産までに至ってしまった「カーゴリフター AG」は、 ツェッペリン型飛行船を実際に作ったことはないのだが、もし本当に作ったとしても、その飛行船は空を飛べないだろう。きっとそこでは、現代的なゴーストタウンにいるかのような気分になってしまうことだろう。

今回初めて、2日間だけ貸し出されることになったこのアリーナ。「Masse und Macht」 (ドイツ語で容量とパワーの意味)と、ソフィエンセーレというグループによる、5時間に渡る、モートン・フェルドマンの作品の演奏会が今回のイベントだ。
フルート、キーボード、パーカッション…。それらがすべて、この大規模で静寂に包まれた空間でパフォーマンスされたのだが、本当に驚くべく内容だった。そこには、いくつかベッドが設置されていたのだが、気が向いたら横になり「生きる意味って何だろう?」といった質問を自問自答しても良いのだ。そうしていると徐々に、瞑想のペースが気持ちのいいものになり、平和な気分に浸ることができる。もしかしたらそういった穏やかな状態というものは、現代的で科学的な死に共通するところがあるのかもしれない。イベントは全体的に本当に素晴らしかったし、ワグナーのパフォーマンスのスケールも大規模で、ちょっと大袈裟で、おもしろかったと思う。

4月23日の今日は、世界ブック・デー。そしてここドイツでは、ちょっと凄いことが行われた。そのちょっと凄いこととは、世界一速く本を作り上げる、ということ。午前7時40分、作者はスピード(速さ)についての2ページの本を書く。テキストはすぐに、校正のためにメールを通じて送られ、ドイツ国内で印刷、そして配付されたのだ。本を書きはじめたその日の夜には、もうすでに紹介されていた。

あなたがこの記事を読む頃には、もしかしたらこのイベントはもうすでに始まっているかもしれないが「DESIGNMAI」が5月3日から18日にかけて開催される。
さまざまな催し物が行われるこのイベント。ベルリンのグラフィック、デザイン、そして建築シーンに多大なる影響を残すことだろう。詳しい内容をここで少し紹介すると、今回の「DESIGNMAI 2003」では、81の展覧会、20のパーティー、46の講演、17のイベント、13のスピーチ、5つのワークショップ、2つのカンファレンス、2つのトレードフェアなどが行われる予定。

CargoLifter
Werft Briesen-Brand 1, 15910 Krausnick-Gross,
Wasserburg, Germany
Tel: +49 (0)35477-60-0
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www.cargolifter.com

Text: Paul Snowden from Redesigndeutschland
Photos: Matthias Wollf
Translation: Sachiko Kurashina

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