ディーゼル・デニム・ギャラリー

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あなたが本来そういうものだと思い込んでいたショッピングというものが、実はそうではなかった、と気付いたのは、レム・クールハスの著書「ザ・ハーバード・デザインスクールガイド・トュー・ショッピング」が出版された時ではないだろうか。付け加えると、本来のショップの姿も、実はそれとは違うものとして分類される。このようなものの例として、ザ・ディーゼル・デニム・ギャラリーほどそれを見事に象徴しているものはないのではないだろうか。半分がショップ、そして残りの半分がアートギャラリーというこのザ・ディーゼル・デニム・ギャラリー。こういった新しいタイプのショップでの、この手のハイブリッド要素がある模範的な先駆けでは、刺激的な環境をすべて経験し、そして造り上げることに焦点が置かれている。商業とアートが融合されているこのような場所では、境界線というものはでは曖昧な存在だ。このザ・デニム・ギャラリーでは限定版のデニム製品を取り扱っており、購入時には個人情報として手形が押される。このことで、アーティストの作品の限定版プリントと、限定版の服が一致するものとなるのである。ディーゼルが現代アートとのつながリを深め、ディーゼルとアートの双方が互いに影響しあうということが、ここで現実になり始めたのである。

10月2日には「トラベリング・オール・アローン」というタイトルの下、初めてのショーも開催された。会場は20代、30代の若者でいっぱい。その多くがディーゼルのジーンズに身を包み、ギャラリーの外にまで人が溢れているという状態だった。フォーマビジョンの創設者、セバスチャン・アグニーセンスのキュレーション、またこのショーのスポンサーである「DUGGAL」の協力によるこのショー。フランス人アーティスト、ザバレタによる、このマルチメディア・エキシビジョンでは「これまでに経験したものから何も刺激を受けない、若年寄りと自ら称するあるアーティストの日常を追った、くだらなく、質の低いビデオ日記」をフィーチャーしている。ギャラリーにある壁の一枚は、ザバレタによって他とは異なる壁紙が貼られ、その上にデジタルで細工された彼の写真が飾られていた。

このギャラリーでは、2ヶ月ごとに、これから期待されるであろう若手アーティストの作品を紹介していく予定。またその展覧会も、ミラノと東京にあるデニム・ギャラリーへと巡回展として巡り巡るのである。

市場に自社のブランドを売り出すということに関しては、ディーゼルは常に草分け的な存在である。常にデザインの最先端に位置し、ディーゼルの広告キャンペーンは、1998年のカンヌ映画祭でのザ・アドバタイザー・オブ・ディ・イヤーや、同映画祭の1997年と2001年にはグランプリに選ばれる等、いくつもの賞に輝いている。もし、彼らの過去の敏感な切り口が未来へのカギだとしたら、このアートとショップの途方もないパラダイムは、確実にここにあるのだ、と納得せざるを得ないだろう。

Diesel Denim Gallery
住所:68 Greene Street, New York, NY
http://www.diesel.com

Text and Photos: Vivian Rosenthal From Tronic Studio
Translation: Sachiko Kurashina

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