着せ替え人形「桃子」

THINGSText: Satoshi Ota

着せ替え人形「桃子」が誕生したのは、昨年の夏のことであった。ソネットでおなじみのポストペットの生みの親でもある真鍋奈見江、自身の趣味が、着せ替え人形マニアということもあって、『オリジナルのカッコいい着せ替え人形をつくりたい』、『ドールマニアだけじゃなく、普通の女のコが欲しくなるような、おしゃれな着せ替え人形をつくりたい』ということで、原宿や表参道、代官山…といった、ファッションに敏感な若者が集まるような場所にいる、日本人の女のコをモデルに人形をつくってしまった。ファッション、ヘアメイクと流行を取り入れた、今までにない新しいタイプのおしゃれな着せ替え人形が「桃子」だ。


Photo: Mihoko Shida, 2002 © PetWORKs Co.,Ltd.

少女の頃、着せ替え人形を手に遊んだ経験のある女性は多いはず。大人になった今、もう、それは子供の頃の思い出になっているかもしれないが、今回、品川にある原美術館で、そんな昔の思い出を体感できる展覧会が開催されている。


Photo: Hirotaka Yonekura

プロのパタンナーの手によって、細かいところまで表現されたオリジナルウェアを着た「桃子」のインスタレーションの他、来場者は、ミニチュアのクローゼットから服をコーディネートし、「桃子」を自由に着せ替えて楽しむこともできる。実際に、自分でも「桃子」を手にして遊んでみたが、かなり、まわりの視線も気になってしまい、コーディネートどころではなかったかも。でも、展示されているだけでなく、こうやって手に触れることで、子供のような無邪気な気持ちを楽しむのも悪くない。


View of fashion doll “Momoko”, 2002

過去、様々なバージョンの「桃子」発売されたが、どれも、発売翌日には完売するなど、すでに入手するのさえ困難な状況。ドールコレクターはもちろん、性別・年齢を問わずに、幅広い層の人々に支持をえているようだ。


Momoko the limited version for the Hara Art museum, 2002

取材当日も、親子連れの姿も多く、子供以上に母親の方が楽しんでいる雰囲気もあった。そんな、「桃子」のニューバージョンが、6月に下記のアドレスで発売されるという。原美術館では、それにあたり先行予約として、原美術館限定バージョンの予約販売も受け付けている。

完成で未完成で・・・着せ替え人形「桃子」
会期:2002年4月20日〜6月30日
時間:11:00 〜17:00(水曜日は20:00まで)
休館:月曜日(但し、5月6日は開館、5月7日は休館)
会場:原美術館
住所:東京都品川区北品川4-7-25
TEL:03-3445-0651
入館料:一般 1,000円、大高生 700円、小中生 500円
http://www.haramuseum.or.jp

Text: Satoshi Ota

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