韓国絵画展

HAPPENING


ギメ美術館は、東洋美術のコレクションで有名な美術館。中国、日本、韓国、その他のアジアのあらゆる貴重な作品が地下一階から地上4階にわたり展示されている。16区の美術館・博物館ゾーンー私立近代美術館、人類博物館、海洋博物館、エッフェル塔がよく見えるトロカデロもすぐ近くなので世界各地からの観光客のビジターも多い。ここに最後に行ったのは、もう何年前だろうか?内部は改装されてきれいになったそうだが、それにも気付かないくらい、昔に来たきりだ。

今回、ここに来たのは、韓国の絵画の特別展を見るためだ。地下一階の大部分を使った膨大なコレクションは、コレクショナー自身も現役の作家(韓国人)であるという。「韓国の古い絵」と聞いていたので、正直言って、あまり期待していなかった。お付き合いで足を運んだまでだったのだが、結果はその反対で、今年見た展覧会の中でも一番印象に残るものとなった。

そこで見たのは、日本のそれとも中国のそれとも全然違う絵画で、一番驚いたのは、そのパースペクティヴ。例えば、海の絵だとすると、魚が船より大きかったり、風景画では、草花が家より大きかったり、という具合。ものすごく感覚的で、とても丁寧に描かれているけど、どこか素人っぽい。子供のままの大人が描いたような絵だ。これらは、18世紀、 19世紀のものが多かったが、中にはシュールリアリストのような作品もあり、花瓶が空中に浮いていたり、本などのオブジェも地に着いていなかったり、とっても不思議…。これらの絵画は、ヘタウマとは違うけれど、技術的には割と下手なものが多いのも不思議だった。アール・ブリュに近い感じで、コレクショナーがもちろん、変わったタイプの絵を集めていたのだとも思えるが、今まで、日本人にとって距離的にも文化的にも一番近いと思っていた韓国のこんなに違った一面に出会い、改めて両国の文化関係に興味を持った。

写真がないのが本当に残念だが、この花瓶の浮かんでいる無名の4枚の絵のシリーズは、忘れられない。今まで見たどんな絵よりも心に残るものだ。この展覧会は来年1月半ばまでやっているのでパリに来る機会のある人は是非足を運んでみて。

Nostalgies Coreennes
会期:2001年10月18日〜2002年1月14日
会場:Musee national des Arts asiatiques – Guimet
住所:6 Place d’iena, 75016 Paris
TEL: 01 56 52 53 00
http://www.museeguimet.fr

Text: Aki Ikemura

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