クルチュールフーセット

PLACEText: Joel Broms Brosjo


© Kulturhuset

サージェル・トルグ・スクエアのクルチュールフーセット(カルチャーハウス)はピーター・セルシングがデザインし、1974年にオープンした。 街の中心に位置し、スクエアには当時の代表的な建築物が並ぶ。クルチュールフーセットはストックホルムのシンボルとなり、スウェーデンにおけるモダニズムの産物となった。現在クルチュールフーセットのギャラリー・ガンゲンで体験できるものを2つ紹介しよう。


Shower, Anna Anders, 1997 © Anna Anders

うす暗い部屋には白いカーテンが釣り下げられ、そのカーテンにプロジェクターがシャワーを浴びている人々を写し出すアンナ・アンダースの「シャワー」。ぼやけた実物大の体の線、シャワーの音、おそろしいほどリアル。来場者はこのアンナ・アンダースの作品によって、のぞきをしているような気分にさせられる。幸せ、欲望、セクシャリティといったリアクションはヒッチッコックの「サイコ」のような恐怖へと容易に変貌する!


Architecture of Peter Celsing’s, Krematorium, Ludvika, John Hakansson, RA-4 print on Dibond, 70x96cm © John Håkansson

9月1日から10月14日にかけては、スウェーデンでもっとも尊敬されている建築家の一人、ピーター・セルシングのプロジェクトをジョン・ハーカンソンによる写真で紹介する展覧会「P.C.」。彼のもっとも有名なプロジェクトはクルチュールフーセットで、ここでこの展覧会が行われようとしている。写真家のジョン・ハーカンソンはスウェーデンを旅し、セルシングのデザインに見られる表現や言葉を探して歩いた。異なった建物がをれを取り囲む様々な要素とともに配置され、類似点や相違点を見つけることができる。

Kulturhuset
住所:Sergels torg, 111 57 Stockholm
TEL:+46 8 5062 0212
http://www.kulturhuset.stockholm.se

Text: Joel Broms Brosjo
Translation: Eriko Nakagawa

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