チャイニーズ・ニューイヤー(中国の旧正月)

HAPPENINGText: Mike Chu

香港の2月のイベントといえば、中国の旧正月だ。今年の干支は兎で、その干支に生まれた人は賢明で頭がよいと言われているらしい。兎年じゃない人たちにとっては深刻な問題だ。とにかく、中国の旧正月に香港にいるとかなりクールな経験ができる。みんな興奮していて、それにうまくのることができたらかなり楽しい。

きらめくライトに包まれた超高層ビルの夜景を楽しむために、沢山の人がウォーターフロントに集まる。そのうち花火も打ち上がり、そして人で埋め尽くされてしまう。そんなイベントに出かけるのはちょっと窮屈で苦しい。ほんとに楽しいのか、ちょっと疑問に思う。

とにかく、旧正月の2、3日前からオープンしているフラワーマーケットとパレードが旧正月の朝まで続き、ものすごい数の人たちが移動するなかで、フラワーマーケットは組み立てられて一週間程ですぐ解体されてしまう。純粋に旧正月のためだけのものだから。

旧正月のあいだの全ての祭りや習慣のなかでみんなが楽しみにしているのは、「利是」と呼ばれているお金の入った小さな赤い包みを隣近所の人や友達にもらうことだと思う。近所の人や友達の家を訪れるためにみんな家から家へと歩きまわる。いちばん重要な目的はそのお金の入った包みをもらうことなんだけど、もちろん隣近所の結婚してる人からしか「利是」はもらえない。結婚してない人はハッピーニューイヤーという意味の、「恭喜發財」と言わなきゃいけない。素晴らしいことに、あまり親しくない家に行ったとしても、「利是」をくれる!

みんながいろんな人の家を訪れるもうひとつの理由は旧正月だから。どんなイベントでも、最終的に何をしていても、1年のうちでかなり素晴らしい時を過ごすことができる。香港にいると特に。病気で寝てた人も起きてきて、香港全体がお祭り気分になる。このイベントを満喫する中国人をみれば、彼らにとってこのパーティーがどんなにビックなものかが分かるだろう。

Text: Mike Chu
Translation: Mayumi Kaneko

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