葛西由香 個展 「日々とあそび」

NEWSText: Ayumi Yakura

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© Yuka Kasai

お菓子を擬人化した画像の投稿がウェブ上で流行した「きのこたけのこ戦争」を、鎌倉時代の「平治物語絵詞」に見立てたユニークな襖絵「明治物語」で注目された、平成生まれの日本画家・葛西由香の初となる個展「日々とあそび」が、札幌のクラークギャラリー+SHFTにて3月3日から25日まで開催される。

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葛西由香は1993年北海道網走市出身。2016年、札幌大谷大学の日本画コース卒業制作として描いた襖絵「明治物語」を500m美術館に出品した事をきっかけに脚光を浴び、同作は「アートフェア札幌 2016」会場での特別展示をはじめとする複数の会場を巡回。伝統的な「見立て」や「やつし」の技法を取り入れつつ、日本画の知識がなくてもシンプルに楽しめる葛西作品は、その親しみやすさの根底で、現代において多様化する日本画の定義や、日本画の画材を使う意味を問いかける。

本展では、日常風景を『こうだったら面白いな』と思う景色に少し変えたり、身近なものを別の何かに見立てるなど、物心ついた頃から彼女の根底にあるアニミズム(物にも命が宿っているという考えや、物に対する共感)に焦点を当て、大量のゴミ袋を下に電柱の頂点で世界を征した気になっているカラスや、輸入品の高い紅茶のパック(新入り)が常備品の安い緑茶先輩にいびられている様、尾形光琳の屏風絵に見られる波模様を「流しそうめん」に見立てた景色など、日本画の画材(岩絵具や箔など)の特長を生かして描かれた新作を中心に約20点が展示される。

葛西由香 個展 「日々とあそび」
会期:2018年3月3日(土)〜25日(日)
時間:11:00~19:00
休廊:月・火曜日
会場:クラークギャラリー+SHIFT
住所:札幌市中央区南3条東2丁目6 MUSEUM 2階
TEL:011-596-7752
https://www.clarkgallery.co.jp

Text: Ayumi Yakura

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