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WROアート・センター

PLACEText: Alicja Grabarczyk

子供達に焦点を当てた展示会を立ち上げたことは、WROアート・センターの活動にとって、最新のアート事情に詳しい人々に加えて新しい観衆を呼び込むことに関して大きな役割を果たしている。

WRO Art Center
A part of the Interactive Playground exhibition by Patrycja Mastej, Dominika Sobolewska and Pawel Janicki (2008). Photo: Marcelina Halaś

「Media Kindergarten」シリーズの幕開けとなった「Interactive Playground」は、子供達を対象としたインタラクティブ・メディアのインスタレーションとして、彼らのメディアリテラシーを育み、その教育を推進することを目的としている。会期中には、始めの2週間だけで1200名を越える来場者を数え、今後、ポーランド国内外を巡回することになる。

WRO Art Center
A part of the Interactive Playground exhibition by Patrycja Mastej, Dominika Sobolewska and Pawel Janicki (2008). Photo: Marcelina Halaś

2008年も様々なイベントが計画されている。以前にWROビエンナーレで取り上げられた、イゴール・クレンツやピオトル・ヴィルツコフスキー、そして、ナムジュン・パイクミロスワフ・バウカのソロ展覧会に加えて、昨年にWROから書籍を出版したヨゼフ・ロバコフスキのプレゼンによって幕を切ったレクチャーシリーズ「Art is Power」。さらには、「WRO Reader」と「Hidden Decade」の出版の準備も着々と進んでいる。

WRO Art Center
WRO Art Center, Media Reading Room. Photo: Zbigniew Kupisz

メディア閲覧室等の施設はポーランドや国際的なメディア・アート・コレクションへのアクセスを実現した。このコレクションには、ビデオアートや録音物、ネット上のプロジェクトを含める1970年代から現在に至るメディア・アートが収まっている。1989年から開始された徹底したポーランド・ビデオアートのコレクションはおよそ4000を数える。データベースは整然とデジタル化や修復が施されてアーカイブ化することによってメディア・アート作品を閲覧することを可能にしている。

幅広い感覚をメディア・アートや視聴覚の分野で養う、アーティストやキュレーターを対象としたレジデンシャル・プログラムもWROの活動の一端として行われている。2008年のアルザスとロウワー・シレジア地方の文化交流やアーティスト交換プログラムの一環として、WROではフランスから3名のレジデンシャル・アーティストを受け入れ、彼らの作品群はキュレーションの元で、WROのワークショップや制作後援に活用されている。

WRO Art Center
時間:10:00~18:00(月曜日休館)
住所:7 ul. Widok, 50-550 Wroclaw, Poland
TEL:+48 71 344 8369
info@wrocenter.pl
https://wrocenter.pl

Text: Alicja Grabarczyk
Translation: Yoshitaka Futakawa
Photos: Courtesy of WRO Art Center

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