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アフタースクール・カフェ

PLACEText: Kat Lo

デザインのトレンドを調べている一方、彼は飲食店経営について学んでいる。香港ではカフェを開くことが簡単であるとはいうものの、維持するのは難しい。もの作りに伴う沢山の困難は、その日の最初のお客さんが転がりこんで来るときまでにはきれいで洗練されたものになっている。ポキットは、そのことを実用的なコンセプトと目標、アート関連のコンセプトと目標の間での恒常的なバランスとして捉えている。一度に両方するのは難しいが、一方のためにもう一方を妥協するのはより一層難しい。彼は最初、実用的な計画を滑らかに行うことを考え、それから可能であろう現実の作業により焦点を合わせる。

このアートと実用性の間のバランスの大部分は、ポキットが香港のアーティストをどのように眺めるかに反映されている。こちらのアーティストはお金になる仕事をしなければならないため、アートまでカバーするのは難しいのである。『ここでは沢山の人がハートを持っています。しかし彼らは時間がないだけなのです』と彼は言う。彼は、このことによって、多くのアーティストがより協力的な環境がある他の都市へ移ってしまったと指摘している。『私は、人々がやりたいことはやらなければならない。どこにいようと。と信じています』と彼は加えた。

ポキットと彼の友達はこの空間に自身の哲学を反映させてきた。テーブルのうち一つはビルからアフタースクール・カフェへとつながるドアであり、同時に壁を飾る古い門である。このカフェにある全てのものが、発見されたものかサルベージされたものである。『毎年、銅羅湾における変化は恐ろしく早いのです』と彼は説明する。『この二年間で、下に入っている全ての店が変わりました。全ては投げ捨てられます。しかし私は、一部のものは通りや埋め立て地に置き去りにされるには惜しいと思います。だからカフェにそれらを持って帰るのです。』

インテリアデザインに関するバックグラウンドとフォトジャーナリストになるという夢とともに、ポキットは世界を変えたいのである。彼は言う。『ハートの根っこには、機能性が最も美しいというのがあります。それで、それだけです。』彼は、彼の空間にあるものがよく構成されていること、そして長くもつことを期待する。それは香港における使い捨て製品の急速な消費に対する嘆きである。『私はアーティストではありません。ただ本物が好きなのです』と彼は言う。

彼が取り組んでいる一つ確かなことはアフタースクール・カフェのアルバム作りである。彼はそれがビジネスに関して食事をしている人、ビジネスに専念している人のバックグラウンドであってほしくはない。『我々はものの内実を尊重しなければなりません。』アフタースクール・カフェは人々に感銘を与えるものをいかに作り出すか、に関してできたものであるため、彼は友達に生活しているうちで最も印象的な音楽を選ぶよう頼んだ。そして、彼らはそのアルバムのために、アフタースクールカフェでこれらの曲を演奏し、録音するだろう。一部の人は、友達から寄付されたアンティークピアノを使用することさえあるかもしれない。『どれほどピアノの音が狂っていようと、私たちはそれが本当だから使うのです。』彼は付け加えた。

彼はこう締めくくる。『私は人々が何を考えているのか知りたい。そしてパワー、エネルギー、アイディアを共有してくれる人をもっと引き合わせたい。この空間を維持するのは簡単ではない、そしていつの間にかなくなってしまうでしょう。しかしこの空間のエネルギーがなくなることはありません。私たちは旅の道中にある人々にそれを広めなければなりません。みんなそれが必要なのです。』

AFTERSCHOOL CAFE
住所:2/F, 17 Yun Ping Rd, Causeway Bay, Hong Kong
TEL:+852 2983 2130
https://www.flickr.com/photos/afterschool/

Text: Kat Lo
Translation: Yuhei Kikuchi
Photos: Kat Lo

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