ジャズトロニック
PEOPLEText: Sayaka Hirakawa
一ヶ月に渡る海外ツアー中のジャズトロニックこと野崎良太氏が、ロンドンを訪れるという事で、ジャズカフェのバックステージにお邪魔し、お話を伺った。
モンド・グロッソ、葉加瀬太郎、ゴスペラーズ等のプロデュースや、Bird、m-flo、モダージ、福富幸宏、中島美嘉の作品ではリミックスを手掛け国内で活躍するかたわら、イギリスのレーベル、カウンターポイントのコンピレーションに参加し、ジャイルス・ピーターソン、パトリック・フォージ、レイナー・トゥルービーなど、ロンドンのオルタナティブダンスシーンのDJからも広く愛されるジャズトロニックの音楽に、始めての “踊りながらの取材” をすることとなった。
一ヶ月に渡る、アメリカからイタリア、フランス、北欧に東欧まであらゆるところを巡るハードスケジュールの中、出演を一時間後に控える野崎良太氏に、ロンドンのイメージを聞いてみた。『昔から好きなんですよ、もう学生の時から。おもちゃみたいな街じゃない。東京よりもちっちゃくて、そんなところにいろんな人種がいるでしょう?だからおもしろくて。音楽的にも、今とてもおもしろいし。この前にニューヨークにも行っていて、いろんな人がいることには変わりないけど、やっぱりロンドンとは違う。ロンドンはもっとエネルギーがあふれているような感じがする。ロンドンをはじめ、ヨーロッパではまだスタートしたばかりで新人だけど、いいものをやるとそれが伝わる。名前に動かされるというより、何をしたかによって、それなりの反応が帰ってくるし、なにより、みんなが自由気ままに楽しんでいるよね。なんていうか、音楽が生活に根付いている感じがして好きかな。それは日本とは違うところかな。』
ロンドンだけでも、アーティストの集うブリックレーン、それよりすこしソフィスティケイトされたエンジェル、ジャズ箱の老舗、カムデンのジャズカフェと、それぞれまったく違うテイストのオーディエンスを相手にしながらも、それぞれの反応に満足し、楽しんでいる印象を受けた。『その瞬間、今日の客はこういうかんじだって、すぐ読み取れるようになってるんだよね。ずうっとこれをやってるから!!』
「マツリ」というブリックレーンで行われるアートイベントがある。このイベントは、ロンドンで活動している様々な分野の日本人アーティストたちに、もっと表現の場を与えよう、と若干25才のジャパニーズボーイズ3名から結成された。現在では日本人だけでなく世界中からのアーティストとのコラボレーションを通じて、それぞれに刺激しあっている。11月26日に行われた「マツリ」にジャズトロニックはスペシャルゲストとして登場した。
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