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東京デザイナーズ・ブロック 2003

HAPPENINGText: Yasuharu Motomiya

国連大学のすぐ裏にあるカフェにもスウェーデンの女性4人組デザイングループのデフィリャの作品が。青山ブックセンターの目の前なのだがなかなか知らないと見付けにくいところ。こういった場所、普段何気なく通り過ぎる場所にもひょっこり作品がたち現れるのがこのイベントの面白いところだ。ティピの中に可愛らしい北欧的童話世界が広がり、思わず時が過ぎるのも忘れて居座ってしまいそうになる。

青山周辺といっても場所は点在し、広範囲に渡るので、歩いては回りきれない。そこで、TDB関連プロジェクトの一つ「R−Cycle」で自転車を借りることに。廃品となった自転車を蘇らせるというエコな試みで、しかもただセカンドハンズショップに置いてある様な状態で貸し出すのではなく、新しくデザインし直し再生するというコンセプト。その自転車にまたがり次の場所へ。

青山通り沿いの脇道を少し原宿側へ入ったところにある康ギャラリーで行われている、伊藤ガビン脚本、松浦雅也作曲、イメージデザイン松浦李里によるミクロ楽団。参加型のサウンドインスタレーション。青山各地に設置されたコーンを頼りにPDFを片手に参加者がレクレーションをし、エリアごとにある音をゲットするというもの。それをおのおの持ち帰り出発地兼ゴール地点の康ギャラリーでサウンドコラージュを体験する。レクレーションごとに違った曲が体験できるというもの。コンセプトも斬新だし伊藤ガビンが脚本した、宇宙から降り注ぐ音楽を奏でる微生物を採集するとい細かい物語のディーテールも楽しめる。

次に向かった、スプートニク・パッドの会場では、ホテルをテーマにいつものディスプレイされているプロダクトと共に客室をテーマとしたコンセプチュアルな空間が演出されていた。その中で目を引いたのは、藤代成貴の作品群をディスプレイした部屋。一見シンプルだが、計算された曲線を生かした椅子を中心に私物を多く持ち出したという部屋にはこんなゲストルームに泊まったら落ち着くだろうという印象を持った。本人とも少し話をしたのだが、作品同様とてもフレンドリーでお茶目な人だった。スプートニクパッドがある場所は、表参道の中でも奥まったところにあるのだが、そこだけポッカリ別次元にある印象を持った。

青山通り沿いの And Aにはミクストメディアのデザイナーグループ、スナイプとのコラボレーションによるインスタレーション。蛇のような照明と店舗の入り口にデコレートされた簾状の照明類。残念ながら夜に見ることはできなかったが、想像を楽しむことに。

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