「掌の鍵」2015 ヴェネチア・ビエンナーレ国際芸術展, 日本館, イタリア, Photo: Sunhi Mang

ベルリン在住のアーティスト、塩田千春の個展「鍵のかかった部屋」が9月14日から神奈川芸術劇場にてスタートする。彼女は、生と死という人間の根源的な問題に向き合い、「生きることとは何か」「存在とは何か」を探求。ドレス、ベッド、靴や旅行鞄など日常生活のなかで人が使用した痕跡と記憶を内包するマテリアルを用いて展示空間に糸を張り巡らせる大規模なインスタレーションをはじめ、立体、写真、映像など多様な手法で作品を制作してきた。

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彼女は使用する様々なマテリアルを独自の手法によって構成し、完成した展示作品は卓越した美しさを保ち、新鮮さ、力強さを失うことなく、私たちの心と身体に静かに浸透していく。ゆえに、彼女の作品は、言葉や文化的歴史的背景、政治・社会状況の違いを越えて、世界各国の鑑賞者に感動を与え、これまで日本、欧米、中東、オセアニア、そしてアジア諸国など、約200の展覧会で紹介されている。

本展では、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館に出展し高い評価を得た「掌の鍵」を再構成して展示。ビエンナーレで使用した大量の赤い糸、世界中から提供された人が使った鍵そして新たに５つの古い扉を使用する。また、関連イベントとして酒井幸菜、平原慎太郎らが演出・振付を行なうダンスと音楽の実験的プログラムが４つ、展示空間で開催される。

塩田千春「鍵のかかった部屋」
会期：2016年9月14日（水）〜10月10日（月・祝）
時間：10:00〜18:00（入場は閉館の30分前まで）
会場：KAAT神奈川芸術劇場
住所：神奈川県横浜市中区下町281
入場料：一般900円、学生・65歳以上500円、高校生以下無料
TEL：045-633-6500
http://www.kaat.jp