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チャン・シー

PEOPLEText: Michael Sullivan

特に「ハグ」をテーマに表現されていますね。「ハグ」をとても大切に思っているのですか?またこのような人の行為をファッションに取り込む事は難しかったですか?

そうです。ハグは重要なコミュニケーションの一つです。コミュニケーションは誰にとっても大変重要ですが、最近は不足しがちです。もしも人に対する思いやりが一切必要ないとすれば、あなたが何を欲しているのか考えるのはとても簡単です。だから今回のコレクションはまだあまりにも主観的でネイティブだと感じていて、全く満足していません。

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このコレクションは制作段階での自分の能力とセンスを反映しています。ですからコレクションを思い出すと不満と恥ずかしさを感じてしまうのですが、それは少しずつ成長しているということですよね?

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「ハグ・ミー・ジャケット」は特に好評でした。この理由は、多くの人が声に出さず望んでいることであり、彼らがハグを必要としているからでしょうか?

実際、ジャケットの反響はすごいです。一部では評価されますが、大半は笑われています。僕はジャケットが好きで良かったなと思います。多くの人たちが僕のデザインをサポートしてくれるのか、なじるかに関わらず、それは僕にとってじっくりと考えるためのエネルギーになります。抱きしめられるのが好きな人もいればそうでない人もいます。ですがほとんどの人が守られ、愛される事を望んでいると思います。

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誰しも欠陥を持って生まれてきて、私たちはそれを補い合い、そこから学んで行くのです。先に述べたように、最近の私たちの生活は物であふれています。そのため街でのコミュニケーションは減少し、会話をあえてしない生活になっている。しかし、気にして欲しい、大切にして欲しいという本当の望みは変わらないのです。これが、現代の様々な問題の理由の一つだと思います。全てが当たり前ではありません。愛を望むのであればそれをつかみ、大切にする事です。

今年のデザインについて詳しく教えて頂けますか?

大学院課程のための、新たなコレクションを検討しています。次回のコレクションは、より身につけやすく、耐久性と機能性を持ち合わせた作品を企画しています。コレクションは宗教、人、世界についての概念的な要素をプラスし、伝統的な紳士服やその仕立てなどの要素を取り入れています。また自分のためだけの作品ではないという意識で、できるだけ様々なアングルで考えていこうと思っています。メインの目的である個人的なスタイルを失わずに、違った要素のバランスを模索します。この作品が様々な人から評価され、影響を与えられれば嬉しいです。

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