ブロンド・レッドヘッド

PEOPLEText: Victor Moreno

時刻は夜の7時。楽屋外の静かな廊下で、レーベルマネージャーと一緒に待機していると、 ブロンド・レッドヘッドは『さあ、入って』と楽屋に招きいれてくれた。体をもたせかけ、リラックスしている様子のアメデオ・ピースとカズ・マキノに自己紹介をする。ツアーが始まってから半月が過ぎ、今回がヨーロッパでのライブ最後となる。新しいアルバム「ペニー・スパークル」は、以前より、シンセ音や電子音がよりメラコンリックで豊かな仕上がりになっている。

ブロンド・レッドヘッド

90年代初期からバンド活動を続けてきて、今はどんな心境ですか?

あまり意識はしないですね。それほど長くやっているという気はしないよ。

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スティーヴ・シェリーと共作のデビューアルバムは、どういう経緯で実現したのですか?

彼は、セバドーやキャット・パワーと一緒に自身のレーベルを始めるところだったんだけど、その時彼と最初のシングルを作ったんだ。

23」がアーティストとしての成功に導いた作品だと思いますか?

それについては他の作品だと思う。4ADの頃から、色々なことがよりクリアでフレッシュになってきて、関わってくる人も増えてきたし、アルバム自体が重要なものになってきたんだ。色々気を使ってこだわって作ったよ。結果的には、完璧なものができた。それ以前は、色々大変だったよ。予算もタイトで、締め切りも短い。当時の「タッチ・アンド・ゴー」レーベルがどうこういうことではなくてね。だって、タッチ・アンド・ゴーも現在では多数の作品を抱えてるしね。

「23」とは何か意味があるんですか?

私(カズ)がニューヨークで初めて住んだのが、23号室だったの。それから引っ越した次の家は23番通りにあって。番号が私につきまとってくるのよね。映画に行っても、席は23番だし…。何かあるんじゃないかと思っちゃうよ。

はは、はっきりとした意味があったんですね。いい数字だしね。ベガーズとこれまでやってきたのもいい経験ですよね。

うん、色々なことが組織的になってきたね。

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ペニー・スパークル」は、前回のアルバムに比べてビートやシンセの音がより電子音的になっていますよね。

うん、そうだね。

このアルバムで新しい発見みたいなものはありましたか?

色々なやり方を試しているっていう感じかな。結局自分自身からは逃げられないから、そういうもんだって思うようにしないと。自分が今していることが未知の体験だって感じれることはいいことだよね。

ライブのセッティングには何か変化がありましたか?

まだまだ色々勉強中だよ。前と違うところはちょっとはあるかもしれないけど、もっと良くなる点はたくさんある。たまに、コラボレーションすることもあるけど、基本的には3人でやってるよ。

アラン・モールダーとの共作をしたときのことについて教えて下さい。

彼は本当に素晴らしいね!思っていた以上だった。彼のところに曲を持っていったんだけど、ちょっとしたところを変えるだけで良くしてくれたんだ。彼はとても細かい人で、「何についての曲なのか」とか「なんでこの曲を書いたのか」とかエモーショナルな部分を大事にするんだよ。彼も今までに沢山のプロデュースをしてきて、彼にとってもそこを深堀りすることが大切なんだと思う。とにかくインプットをたくさんする人だね。

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今回のアルバムでは、スウェーデン人のヴァン・リヴァースとザ・サブリミナル・キッドがプロデュースに関わっているということですが、どういう経緯だったんですか?

たまたまだよ。フィーバー・レイがニューヨーク でライブをやっていたんだ。そこで彼らと話をして、一緒にお茶することになったんだ。僕たちの曲「ヒア・サムタイムズ」の話をしている中で何か一緒にできそうな気がしたんだ。アランはアルバム全体のプロデュースをしてくれて、ミキシングもやってくれた。

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バンドとして、どのようにこのアルバムを作っていったのか教えて下さい。

いつも小さなアイデアから始めるんだ。アメデオが作曲をしたり、アイデアを録音してきたり、シモーヌと一緒にリズムを考えたりハーモニーを考えたりする。カズがその後メロディをブラッシュアップしていくんだ。

歌詞は誰が書いているのですか?

アメデオとカズ、どっちも書くよ。カズは自分で唄う曲は自分で書くんだ。

アルバムに入っている「オスロ」や「スペイン」は何についての曲ですか?

僕らは、自分たちの中にある言葉から仮の曲名をつけるんだよ。単に曲を整理するためだけにタイトルをつけるんだ。

今のヨーロッパツアーが終わったらアメリカで、2011年まで忙しそうですね。

なかなか大変だよ。睡眠はバスの中でとってる。ただ、アメリカはヨーロッパよりは楽そうだね。道も広いし、全てがまっすぐな感じ。ツアーはずっとバス移動が続くから12月まで家には帰れなさそうだね。

アメデオはイタリア出身ですよね?いつアメリカへ来たのですか?

そうだよ。20代にみんなでニューヨークに引っ越したんだ。

カズは日本出身ですが、故郷はどこですか?

京都です。

2011年、日本での活動の予定はありますか?

もちろん!1月後半にどこかでやるよ。その後はオーストラリアでもツアーをする予定。

Text: Victor Moreno
Translation: Tatsuhiko Akutsu
Photos: Victor Moreno

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