育音堂(ユーインタン)

PLACE

2003年にジャン・ハイション(張海生)によって創られた育音堂(ユーインタン)は、間違いなく上海のライブ音楽シーンにおいて重要な存在となっている。

育音堂

育音堂は、元あったロンカオ通りの倉庫から、現在のティエンシャン公園内の一軒家に場所を移した。いままで何度か移動しなければならない状況にあったにもかかわらず、週末の夜になると、どの場所でも細身のジーンズを腰で履いた若者達や様々な音楽ファンが、これから始まるライブを待ちきれずに集まってくる光景がみられた。中はいつも大勢の人達で、盛り上がっている。


育音堂

新しい場所は以前より小さく、アンダーグラウンドなインディーズの雰囲気がする。私が訪れた時、入り口は工事中で、中へ入ると、まるで誰も何も知らされていないシークレットパーティーに忍び込んだような気がした。たくさんの人が限られたスペースに押し込められ、互いに押しつぶされそうになりながらライブ演奏を聴くことが、不思議とどんなに心地よいことか。現在、ジャンはこの育音堂の中に、小さなレコードストアを作ろうとしている。中国のリッチなインディーズミュージックでストアは、いっぱいになるだろう。そして、育音堂のミュージックレーベルができるのもそう遠くはない。

育音堂とはなにか。シフト読者のために、ジャンへのインタビューをまとめてみた。

育音堂

なぜ育音堂をオープンしたのですか?

育音堂をオープンさせた理由は、中国内外からの才能あるバンドと良い音楽を見つけて、みんなに紹介することで、上海のロックミュージックカルチャーをサポートしたかったからです。

上海のロックミュージックシーンや、独自の音楽シーンの発展をどう思いますか?

2003年に比べれば、今ではいくつかのライブハウスやバー、独立したレーベルができているとは思います。多くのバンドや、ロック、独自の音楽に興味を持つ人も増えてきているけど、才能あるバンドはまだまだ足りません。上海は、これからもっとロックや独自の音楽シーンの発展に、力と時間を注ぐ必要があると思います。

育音堂

先に、現在の場所は、以前ロンカオ通りにあったものより小さいと記しましたが、この新しい育音堂は、上海のロックや独自の音楽シーンの発展にどう関わっていくと思いますか?

僕は育音堂が、地元のバンドが安心して自分たちの音楽を発表できる、そのベースとなる場所になって欲しいと思いますね。

今の場所は、営業の許可証を取って経営しているのですか?

それは今申請しているところです。僕らがこの活動を続けたいなら、育音堂が合法的であることは、基本的に重要ですからね。

育音堂

育音堂によって発掘されたバンドをいくつかあげてください。

フライング・フルーツ(ユー・クオ)と、クレイジー・マッシュルーム(フェン・クァン・モ・グ・トゥアン)。

一番心に残っているパフォーマンスは?

中国のグランジ レゲエミュージシャン、シエティエンシャオが演奏したときかな。中国のあらゆるところからファンが集まり、みんなで一緒に歌っていたのが印象的でした。これがロックミュージックの力だと感じさせられました。

海外からバンドを呼ぶときは、地元のバンドと交流させる機会をつくっていますか?

もっと地元のバンドが、海外のバンドの演奏を見にきてくれるといいのにと思います。また、オープニングで演奏するバンドも、その機会を利用して、もっと海外のバンドと交流を深めればと思っています。

育音堂

育音堂をオープンして、最も満足感を感じるのはどんな時ですか?

観客が育音堂のブランドを認め、信頼するようになってきたことをこの目で目撃できること。

結成したばかりの野心的なバンドに何かアドバイスはありますか?

音楽は全て。そして、もし、観客の前でライブ演奏ができるところまでいったなら、それを簡単にやめないで。

育音堂
住所:1731 Yan’an Xi Road, Kaixuan Men, Tianshan Park, Shanghai
http://www.yuyintang.org/
http://www.douban.com/group/yuyintang/

Text and photos: Wee Ling Soh
Translation: Maki Otomo

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