ZUNE ORIGINALS

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Zuneって何?この記事を読んでいる方でいったいどのくらいの人が知っているだろうか。2006年の11月に発売されたマイクロソフトのポータブルメディアプレーアーである。率直に話すと、ニューヨークの地下鉄ではZuneよりもiPhoneを見かける機会の方が多いのが実情である。残念ながら、現在は米国のみの販売に限られており、この地においても一般に認識されるにはもう少し時間を要するかもしれない。マイクロソフトがアップルの牙城にどのように挑んで行くのか、個人的にとても楽しみにしていたイベントがやってきた。そして、それは私たち消費者らに何をもたらしてくれるのだろうか。

Zune Originals


マイクロソフトの一新されたZune「Zune Originals」のリリースパーティが11月13日にニューヨークのSOHOにて開かれた。4GB/8GBのフラッシュメモリーに1.8インチのスクリーン、ピンク/グリーン/ブラック/レッドといった色のバリエーションを含めたラインナップ。世界中から以下18名のアーティスト/イラストレーターがコラボレーションとして参加している。 カタリーナ・エストラーダ 新矢千里コレティーボ、ダーヴィン・ロカ・ヴィーダ、イオセファテュ・スゥアケンゾー・ミナミクラウス・ハーパニエミローラン・フェティスマイク・ぺリー高橋信雅パースキッドファンク・ステューディオピエール・マリーラミロ・トレスサム・フローレススクワックスティーブ・ウィルソンタード といった顔ぶれである。

Zune Originals

幸運なことに参加アーティストの一人であるKinproこと新矢千里と共にパーティーに参加する機会に恵まれた。彼女によると、ディレクターから数ヶ月前に突然のオファーがあり、いったいどのような形でのコラボになるのか未だ見当がつかないという。期待感と不安が交錯するなか、待ちきれずに19時前に開場に辿り着いた。しかしながら入り口で追い返され、近くのスターバックスで気持ちを落ち着けることとなった。

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会場となったSKYLIGHTはダウンタウンに位置し、SOHOの西でチャイナタウンの外れにあたる。白く大きな長方形の箱形をした空間である。そのとても広く大きな壁に、フレームに収められた全27作品がゆったりと掲げられいる。それぞれの作品の前にはガラスのショーケースが設置してあり、実際にアートワークが刻印されたデバイスを見ることが出来る。中央にあるバーでは飲み物が振る舞われ、また、高橋信雅による巨大なキャンバスを使ったライブペインティングのパフォーマンスもあり、その場でサイレントオークションにかけられていた。その脇にはDJブース、そしてその向かい側にはひと際大きな人だかりができている。そう、そこで今晩発表されたばかりのZuneに好きなデザイン、色を選び、無料でオーダすることができるのだ。

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「つまりカスタマイズすることによって、デバイスそれぞれに人と違った個性を与えてあげること。既にシューズメーカーが試みているようにね。」とプロモーション会社の人は話す。

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一つの枠にとらわれずに活動しているアーティスト、高橋信雅は「作品を制作する時には、いつも作品の向こう側にいる人のことを考えている。その人がこちらの意図や技術を理解してくれるかどうか、ある意味かけひきのようなものかもしれない。」と気さくに話してくれた。今回はその人が即ちエンドユーザーにあたるのであろう。

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今晩この場に居合わせたものにとって、アーティストが制限を設けられずに制作活動に専念出来たという事実を理解することは、それほど難しいことではなかったであろう。アーティスト自身も、どういったかたちでのコラボになるのか最後まで分からなかったことは、彼らの制作意欲をかき立て、優れた才能をかたちにすることに繋がったかもしれない。そして、それらは全てこの作品の多様性に反映されている。

既に他の業界でも確認されるように、消費者の関心が価格やスペック、インターフェイスデザイン、互換性と同じようにカスタマイズにも向けられるようになるのだろうか。その時には白色以外のイヤフォンを目にする機会も増えるに違いない。「You make it you!」と言うように。

Text and photos: Yoshitaka Futakawa

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