２日目の幕開けは、ウノ・スティポ・デュロスと、それに続く「ダブルユー」のクリエイティブ・ディレクター、ヨアキム・ボリストゥリムによるタイポグラフィーのレッスンであった。彼は、インターラクティブ広告の現状と、どのユーザもコンピューターにカメラとマイクの一式を持つようになった場合の、将来の可能性を提案した。インタラクティブの改革は広告産業の中でもヒットしているが、まだ最高の状態までには至っていない。

ダブルユーのヨアキム・ボリストゥリム。Tシャツには「才能求む」との文字が

その後、午後になって、ジョシュア・デイビスの同僚でありプログラマーである、ブランデン・J・ホールが、遺伝的演算法と神経網、そしてそれらの能力（美しいものを作り出す機械やシステムの、自然界的な選出法を生み出す能力）について語った。ここでは、ランダムであることを突然変異と捉える。残念なことに、ブランデンは、醜いパワーポイントのプレゼンテーションしか披露しなかった。そのプレゼンテーションはプログラミング関係者には興味深いものだったかもしれないが、結局は披露された結果に直接関係がある者がいなかったので、うまくはいかなかった。ブランデンはジョシュア・デイビスのことを指して、「彼がまとめ、僕が動かす」と言う。つまり、彼は前のページで記した「スペースバー・メソッド」をプログラムしている人だということだ。

ブランデン・J・ホール、カンファレンス・ホールにて

ブランデン・ルネサンスは、最新作を提供し、彼はそのクリップと、作成の際に用いたトリックを披露した。

ブランデン・ルネサンスによるOFFF2005のビデオクリップ

残念なことに、もう一つの、私たちが楽しみにしていた講議が中止になった。デイビット・カーソンが飛行機に乗り遅れ、プレゼンテーションを行うことができなかったのだ。聞くところによると、これは今までにも何度か起こって来たトラブルらしい。しかし、その時のイライラも、ヤード・ターベルの登場で楽しみに変わる。彼は、サンフランシスコでのフラッシュ・フォワード・カンファレンスのために準備していたプレゼンテーションを行った。生物などの遺伝的なオーガニック・システムの演算や、循環に基づいた実験「算定可能な生物の進化」で、私たちを再び魅了する。そしてまた、聴衆からは大きな拍手が送られた。

ヤード・ターベルによる算定可能な生物の一例

プレゼンテーション前にトラブルを抱えたアミット・ピタルとジェームス・ペーターソン

アミット・ピタルのツールで動く、ジェームス・ペーターソンのドローイング

２日目の最後は、アミット・ピタルとジェームス・ペーターソンが、「ワイヤー・ソニック・スカルプチャー」というイラストやアニメのための３Ｄ環境を披露し、とても良い締めくくりとなった。（ジェームスのラップトップに致命的なウイルスが侵入し、トラブルがあったが。）また、ビョークのビデオクリップなど、大きなコマーシャル作品に使用したアニメーション・ドローイングの道具などという、素晴らしいものも見せてくれた！トラブルにも関わらず、見事なデモンストレーションで終わらせたわけだ。