OFFFフェスティバル2005

HAPPENING

扉を開けると太陽が眩しく輝く頃、OFFFフェスティバル 2005が、まもなく始まろうとしていた。初めての客にとっても、MACBAとCCCBの間にある広場の素敵なバーに集まるには絶好の天気。この2つの象徴的な建物は、バルセロナの中心に位置し、ソナーのような他の有名なフェスティバルにおいて、定期的に何千人もを収容する場所でもある。入口に人が列を作りはじめる頃、客の中には軽い朝食やコーヒーを楽しむ者がいた。


例年のごとく、OFFFの会場はいくつかのセクションに分かれている。モーション・グラフィックや様々なフィルム作品を見るシアター、インターネット・アクセスやバーがある落ち着くためのスペース、展覧会スペース、そしてカンファレンスが行われるホールである。

フェスティバルは、ある素晴らしいカンファレンスと共にその幕を開けた。実際に、それはこのフェスティバルの中で最も良かったものの1つかもしれない。「ソーダ」の人々が、オンラインユーザーコミュニティーから寄せられたたくさんの寄稿作品の結果として、ソーダ設立者の自然進化論を披露した。彼らの話によると、ソーダ動物園はとても大きくその成長を遂げていて、ソーダ・レース・コンペティションは、機械に対向するユーザーの能力テストを目的としている。それには、人工的生物に対向する新しい生物を発生させるために、遺伝的演算法が用いられている。結局のところ、何が人間らしく、何が人工的なのか、識別することは難しい。なぜなら、機械は人間の入力操作から学び、ユーザーは人工的モデルをコピーし利用することによって学ぶからである。


カンファレンスホールにて、ソーダのプレゼンテーション

ソーダはまた、特にタブレットパソコン用にデザインされた「MOOVL」という新しいソフトウェアで我々を驚かせた。「MOOVL」とは、特に重さや摩擦などの物質的なプロパティの応用と、リアルタイムの聴覚反応を兼ね合わせたドローイングの環境である。ユーザーは実験を通して学び、ストーリータイプの掲示板を完成させるという、オブジェクトとアクションを作る体験ができた。

その後私たちは、展覧会の作品を見ることができた。その中でも気に入ったのは、アミット・ピタルによる「ワイヤー・スカルプター」だ。マトリックスの周波に図をつくる、3Dドローイングの環境である。(ピクセルのそれぞれの部分はオーディオの振動数にリンクする。)


アミット・ピタルによるワイヤースカルプター

このピースは、音楽やノイズの周波数はもちろん、ドローイング、ビジュアル作成においても、ユーザー体験ができるようになっている。また、ダニー・ブラウンによるインスタレーションも、ここで記述すべきものの1つだ。モーション・エフェクトを使用して、継続的にとても素敵な花を作り出すという、マクロメディア・ディレクターの目に優しい作品である。その隣には、ヤード・ターベルによる生成的な作品の1つがあったが、これは残念ながら彼の最高の作品ではなかった。私たちはさらに、「MOOVL」と、タイポグラフィーの要素のみを用いてドローイングをするソフトウェア「ロボタイプ」で遊ぶこともできた。


ソーダによる「MOOVL」のアプリケーション

その日のクライマックスを迎えた後の、素晴らしいカンファレンスと「umeric」によるモーション・グラフィック作品のこともまた、ここに記述しておかなければならない。ヤード・ターベルが、「計算の人工遺物」というカンファレンスにおいて、作成中の生成的作品とフラッシュMXを披露した。フィードバックをそのシステムの鍵とした果てしないループの中、シンプルな計算が何度かなされた。


カンファレンスの後、アートワークのプリントを配るヤード・ターベル

ヤード・ターベルは、フィードバックを利用することの重要さを説明する。(未来の状況は過去に依存するという。)彼のアートワークは、ただただ私たちを魅了し、催眠術にかけられたようだった!計算の過程の単純さは、複雑さという美しさの中の、あるポイントに存在するほんのわずかなルールによってコントロールされており、それはまるで自然界のようだ。また別の「Fibonacci」という、数の連続と基本的な物理的ルールは、彼に素晴らしいアートワークとスムーズな動作を作り出させた。また、彼の才能のコンビネーションでもあるフレンドリーさとその笑顔は、彼がこのフェスティバルにおいて、最も成功したうちの1人であることを強調した。


ヤード・ターベルによる数的なアートワーク「サンド・トラベラー」

初日は、このフェスティバルのレギュラー・スピーカーである、ジョシュア・デイビスによって締めくくられた。過去4年間、ジョシュアは同じことを語り続け、その日も変化は無かった。彼のスピーチを聞いたことがある人にとっては、新しいことは何も無い。ジョークやコメントさえも同じである。ただ1つ今回違ったのは、ジョシュアが型取られた3Dモデルを使用したということだ。しかし、平面のものを見る時は、崩れた動作を作り出した。Y軸内の動きによる異なった内容のエリアをナビゲートする時などだ。

ジョシュア・デイビスのスピーチは、デザインやアートというよりもマーケティングについてであった。そして私たちが印象を受けたのが、未だに彼が「ザ・スペースバー・メソッド」と称するものに取り組んでいたことである。これは、2000年にはすでに発表していた生成的デザインプロセスのことである。この5年間ジョシュアは何をしていたのだろうか?たぶん、このスペースバーを利用して、お金を稼いでいたのだろう。

初日のセッションは午前11時に幕を閉じた。完璧なバルセロナのディナータイム!

[NEXT]

【ボランティア/プロボノ募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
コントワー・デ・コトニエ公式通販サイト | 2016 SUMMER SALE
ステファン・マークス
MoMA STORE