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「カモフラージュ」

THINGSText: Simone Biffi

長い休暇を終え、新しい季節へ向かう準備が整い、今街で起こっている面白いことを探し始めている。サーフィンとウィンドサーフィンの世界大会が終わり、今は興味深いファッションイベントが待ち遠しい。そんな中、オンラインで興味をそそられるプロジェクトを見つけた。国内のデザイナーやアーティスト達の才能から、どんなクールで新鮮なものが生まれるのか、を模索する野望に満ちたポルトガルのデジタルマガジン「カモフラージュ」だ。これは、ポルトガルで初めてのPDFマガジンでもある。

2002年5月にこのアイディアは誕生したが、「カモフラージュ」が実際にデザインの世界への一歩を踏み出したのは、2003年7月のことだった。この長いタイムギャップは、名前を考え、どういう周期で発行し、どんなアーティストを招こうかなど、本当に価値あるコンセプトを作るためだったらしい。

デイビッド・カルバリョが制作する「カモフラージュ」は、エクスペリメンタルな季刊デザインマガジンで、ビジュアルが中心となっている。毎号、9人のアーティストによる9つのイラストレーションが実寸のA4サイズで発行される。このプロジェクトはPKAGEデザインスタジオが、より良いサポートを提供しようと、スポンサーになっている。

ポルトガルのデザインコミュニティに存在している、プロジェクトトの少なさから生まれるギャップを埋めるという必要性が、「カモフラージュ」にコミュニティを一つに結びつけ、デザイナーの孤立をなくすという方向へ突き動かした。

デイビッドにこのプロジェクトへの期待と将来のビジョンを聞いてみると、彼はシンプルに『このプロジェクトの目的は、2年間という期間、3ヶ月ごとに発行することで、スタイルやトレンドの変化や展開を見つめていくことです。最初は、夢のようでばかげているように見えましたが、今は現実になっています。』

3ヶ月ごとに9人のアーティストが参加し、テーマの全くないマガジンでアイディアを自由に表現する。2005年の8月に終了するまで、このプロジェクトは9号まで発行されることになり、第9号が発行された後には、過去3年間に「カモフラージュ」に提供された全てのイラストレーション(81作品)を収録した本を制作する予定だ。

Text: Simone Biffi
Translation: Naoko Fukushi

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