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スマート・プロジェクト・スペース(アムステルダム現代美術協会)

PLACEText: Ania Markham

エルステ・コンスタンティン・ヒューゲンストラート(以前のジャン・スワマーダム・インスティテュート、JSI)の状況は、外部から見ると少々活気に欠ける様に見えるが、その内部は、様々な活動の巣のようになっている。ここは、スマート・プロジェクト・スペース(アムステルダム現代美術協会)の本拠地である。

最近、アムステルダム・オールドウエスト地方議会による取り壊しが決定してしまい、悲しいことに、JSIもあと2、3ヶ月でなくなってしまう。これは、ユニークな現代建築作品が無くなってしまうというだけでなく、他の場所にスマートの本拠地が移るという大きな変化を意味している。

私達は、この悲劇的な状況の間、スマートと共に協会の永久的オンラインシステムの製作を行っていたディレクターのトーマス・ペウツとブラム・オプダムに会うため、スマートを訪れた。

アムステルダムにとって JSIが無くなることは、どのような意味を持つのか。トーマスは、こう語る。『僕達はこの建物をアムステルダムがとても必要としていた現代アートとビジュアル・カルチャーの中心地に発展させるという計画をしていました。しかし、地方議会はそれを破り捨てるという決断をしたのです。彼らには達成しなければならない住居供給の割り当てがあり、僕達はそれで競うことができませんでした。いま文化は、彼らの優先順位のとても下の方にあるのです。アムステルダムで住居を探すのは非常に難しくなっています。その結果、アーティストがスタジオや作業スペースを見つけるのはさらに難しい状況です。スマート・プロジェクト・スペースは常に、このアンバランスを是正する事を志していたので、この建物は完璧でした。僕達はアーティストのためのスタジオスペースとしてその多くを貸し出す事ができたからです。僕達は、才能ある現代アーティストに焦点を当てて、彼らのためには作業場やサポートを行ってきました。』

最近この建物には世界中(ロシア人、アイルランド人、イギリス人、イスラエル人、スペイン人、スイス人、日本人、アメリカ人)から来た60人のアーティストがいる。この環境は非常に国際的で、ここで働く事はとても利益があって刺激的である。キュレーターや美術館ディレクター、もちろん大衆をも惹きつけるような、徹底した展覧会プログラムを持っている。アートのプロ達にとって、この都市を訪問する事は避けられなくなってきている。スマートはアーティストに沢山の仕事を与えている。その仕事の大半は、インスタレーション作品の技術的サポートで、ここで展示されている作品のほぼ三分の一はこうして作られたものだ。

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