プラダ・ニューヨーク・ストア

PLACE


1999年まで、グッゲンハイム美術館のブランチともいえるグッゲンハイム・ソーホーは、ニューヨークのダウンタウン、ブロードウェイとプリンスストリートが交差する角に見つけることが出来た。今年のいつだったであろうか。通りに面したディスプレイ用のウィンドウは突然、表からは見られなくなり足場が組まれ始めた。そこにはある特定の複合企業のロゴがあった。そのロゴは「プラダ」と読めた。

それはかつて、アメリカのカルチャーの震央かのように、ダウンタウンの終わりに掲げられていた。引き換えに、それは商業主義地図の中心として、ダウンタウンに掲げられたのである。商業的複合企業による文化協会の接収は、ニューヨークにおける経済とカルチャーの雲行きの驚くべき変化に注目したものであった。人々のニューヨークに来る目的はもはや、カルチャーを楽しむということではなくなっていった。買い物なのだ。

レム・クールハスは、すぐれた才能を持つ建築家であり、ソーホーにできる新しいプラダ・ストアーの影の力持ち的存在である。彼のクライアント、プラダはこの変貌ぶりに驚き、また喜んでいるようである。

ストアーにまず足を踏み入れると、巨大なマネキン軍団がビジターを歓迎してくれる。それらの背後には、カーブがかったスロープが広がっており、それによってストアーが真ん中から二分され、床がかすんで見えるようになっている。このスロープの半分は、ディスプレイ棚のセットのような用途があり、また買い物客がひと休みする為の休憩シートも兼ね備えてある。もう半分はステージ・エリアと呼ばれていて、ファッションショーはもちろん演劇のイベントを開くことも可能である。日中はコマーシャル的なスペースとして。そして夜になれば、カルチャー的なスペースとしてその姿を変えるのだ。

このストアーのディスプレイは機動性を備えて作られており、様々なシーンに適応できるように簡単に動かすことができる。マネキンのほとんどは箱詰めにされて保存されており、モーター付きのサスペンダーで天井から釣らされている状態だ。

アートを商業的な場所に取り入れよう、という動きが過去にもあった。しかし、そのような概念、そして明白なレベルでは現実にはならなかったのである。しかし幸いにも、それはこのプラダ・ストアーで再現、実現化されたのである。

このストアーのもう一つの特徴は、買い物をする、ということに対しての革新的なアプローチがあるということである。例えば、ビデオテクノロジーが試着室に導入されており、お客は自分の後ろ姿を確認できる。過去を振り返ってみると、このような革新は斬新である。でも先を見通すと、クレイジーである。

このようなプラダ・ストアーが展開する計画はまだあるようだ。今年の始めには、ロスアンジェルスに。そして年末に向けてサンフランシスコに出店するらしい。このような計画に遅れがでるのは常であるが、プラダとクールハスがもたらすかもしれない商業とカルチャーの新しい眺望のためなら、待つ価値は十分あるのではないか。

プラダ・ニューヨーク・ストアー
住所:575 Broadway,NewYork
TEL:+1 212 334 8888
http://www.prada.com

Text: Rei Inamoto From Interfere
Translation: Sachiko Kurashina

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