日本現代美術展「RELAY TO TOKYO-継承と集積」

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隈研吾〈COCOON〉展示イメージ

3月19日にアテネで行われる東京2020オリンピック聖火引継式のタイミングに合わせて、アテネの国立ビザンチン・クリスチャン美術館で、日本現代美術展「Relay to Tokyo-継承と集積」が、3月18日から5月3日にかけて開催される。

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本展覧会は、「オリンピック」というイベントと、「東京」という都市をキーワードに、そこに共通する特徴である「継承」と「集積」を通して見る日本現代美術展。7名のアーティスト・建築家による、新しい感性に基づく多様な作品を通して、今日の日本の現代アートの一端を紹介する。

建築家の隈研吾は、織部が好んだ茶碗の「ゆがみ」をほうふつとさせる有機的形態の茶室パビリオンをビザンチン美術館正面の中庭に設置。展示室内には、首都東京を俯瞰する本城直季の都市風景写真、パルテノン神殿を題材にした荒木悠の映像インスタレーション、同神殿をかつて飾った彫刻をはじめ、元あった場所から去っていった文化財を描いた今津景の絵画、1,500匹の陶器製の猫が競技場に集う竹川宣彰の作品「猫オリンピック」、そして日本の鉄道玩具プラレールを際限なく繋いでいくパラモデル・ハヤシヤスヒコのインスタレーションが展示される。また山本基は、ギリシャの塩を使って床面に絵画を描き、展覧会終了後は塩をギリシャの海に還すプロジェクトを計画している。

今夏、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控えている今、新国立競技場を設計した隈研吾の茶室から写真、絵画、映像、インスタレーションまで多様な作品を展示し、国際的な注目の集まるアテネから、日本文化の魅力を世界へ向けて発信する。

日本現代美術展「Relay to Tokyo-継承と集積」
会期:2020年3月18日(水)~5月3日(日)
会場:国立ビザンチン・クリスチャン美術館
住所:Leof. Vasilissis Sofias 22, Athina, Greece
主催:国際交流基金、国立ビザンチン・クリスチャン美術館
キュレーター:松永真太郎(横浜美術館 主任学芸員)
https://www.jpf.go.jp

国立ビザンチン・クリスチャン美術館は新型コロナウィルス(COVID-19)流行の現状を考慮し3月30日まで臨時休館となりました

Text: Editor

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