ヴォルト

PLACEText: Victor Moreno

スカンジナビアの高級レストランは、この10年で益々注目を浴びるようになった。 特にスウェーデンでは、若いシェフたちがスウェーデン料理や、スカンジナビア料理を国際的に精通した美食家たちにも通用する、より魅力的で面白味のある料理にしてきた。デンマークのノーマやスウェーデンのマティアス・ダールグレンのようなレストランが北欧料理を確立してきたとも言えるが、その中でも9年前にオープンしたヴォルトは、スウェーデンの高級レストランのこれまでのイメージを全く新しいものへと変え、2015年に初めてミシュランの星を獲得した。ストックホルムの周りの森に出かけ、見つけた材料を使って何を作ることができるのか、どれだけ型を破り、レベルの高い料理を提供できるのかを考える彼らの思考は非常に簡単なのだ。「鶏や白樺を使って何ができる?」「ビートを使ってはどうか?」こういったスウェーデンの自然から生まれる材料全てが彼らのインスピレーションの源となる。


Yellow Pike, Buttermilk, Kelp © VOLT

レストランで提供される料理は、地中海料理や日本の麹などの世界の料理にも発想を得ているが、ベースとなる材料や調理法は全てスウェーデンの方法で行っている。ヴォルトは海外から訪れるゲストのためだけの場所ではない。地元の人々にとっては、子供の頃から親しんできた食材を使った身近な料理を、全く違った料理として味わうことができる特別な場所なのだ。さらに各国の自然派ワインが食事体験をより素晴らしいものにしてくれるコースメニューは、4品か6品のどちらかを選ぶことができる。他の多くのミシュランを獲得したレストランと同様に、ヴォルトは全てにおいて自然を主体としており、メニューは週ごとに手に入る食材を、季節に合わせて用意する。『私たちはできる限りスウェーデンの季節に沿ってメニューを提供します。』とヴォルトのクリエイティブシェフであるフレデリック・ジョンソンが説明してくれる。『採りすぎてしまったことで数が減った地元の魚介類(別のスカンジナビア地域のものを使用)や、塩こしょうは例外ですが。』と、ヴォルトのマネージャーであるヨハン・ベングソンは付け加える。


© VOLT

ヴォルトの店内の第一印象は、リラックスしながらくつろげる空間だ。ダイニングルームは、30人程が座れる12のテーブルのある小さなスペースでテーブルクロスなども取り払った居心地の良い部屋だ。そこは、昔ながらのフレーム付のスカンジナビアの学校によくあるタイプのベンチに似た家具や、カットの美しい天井、そして国立歴史博物館と同じ石の壁は、伝統的な雰囲気を醸し出す。さらに、ガラスの箱に動物の骨格を収めたヴァール(ビョルン・アルダックス)の作品など、絵や彫刻を展示したアールデコ調の内装が美術館のような雰囲気でレストランを引き立てている。

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