ジオ/グラフィック

THINGSText: Hanae Watanabe

私たちは子どもの頃から、折り紙や積み木などの図形を用いて、建物や動物などのあらゆる物の形に見立てて遊んでいた。香港から発信するデザイン書籍出版社「victionary」(ヴィクショナリー)からリリースされた「Geo/Graphics」(ジオ/グラフィック)では○(丸)・△(三角)・□(四角)の形をテーマに、図形を使った身近にあるデザインの数々が紹介されている。

ジオ/グラフィック

主に紹介されているのは、名刺や文房具、パッケージデザインなど身近にある平面のグラフィックデザインの数々。それらを、いつもの日常で見る視点と違った視点で見る、というきっかけをつくってくれる。特にこの本では、最小限にシンプルな図形を使い、最大限にリアルに感じられる絶妙なデザインと、真っ向に向き合うことができるのだ。

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単純な図形からリアルに感じる、ものの動き、奥行、明暗、温度、質感。それはこの○・△・□の3つの形の大きさ、数、色、重なりや位置を変えるだけで、こんなにも見え方が変わるのかと改めて気づかされる。他にも、直線と曲線の見せ方、点の使い方、同じ形の集まりで遊ばれたデザインがあり、色々な想像を楽しむことができる。

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シンプルで余計なものがそぎ落とされた、わかりやすいデザイン。さらに伝わってきたことは、これらのシンプルな図形を使って、「物を表す」というより、見る者に対して、それが何であるかどのような状態であるか「想像を促す」という部分だ。単純なものを使った緻密な計算。その、多くの人が想像できるようにデザイナーの趣向を凝らした意図と、形を楽しむ遊び心に、徐々に魅力を感じさせられる。

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日常へ自然に溶け込み、ふとした発見や楽しみをリアルに体感できる、○・△・□のこの3つの形の姿をじっくり考えさせられる。先日2歳になる私の姪は、私が「星」だと思っていた形を「お花」だと言っていた。そういったいつもと違う視点から、改めて身近なもののデザインを見るきっかけができるこの本によって、普段の生活での物の見方も変わっていくかもしれない。

Geo/Graphics
仕様:190 x 258 mm、256ページ
出版社:Victionary
言語:英語
発売日:2012年10月
ISBN-10:9789881943927
http://www.victionary.com

Text: Hanae Watanabe

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