プル・リブロ

PLACEText: Gisella Lifchitz

ブエノスアイレスのバリオ・ノルテにとても居心地のよい小さなショップがある。プル・リブロというこのショップのオーナーは、詩人で写真家でもあるマリア・アレッシオ。ここではアートやデザイン、イラストレーション、写真に関する貴重な書籍を見つけることができる。そしてさらに重要なのは、全ての商品を、まるで自分の家にいるときのように実際に触ったり中を覗いたりできるということだ。

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プル・リブロはどの様な場所ですか?

プル・リブロはコンテンポラリー・アート、写真、デザイン、ファッションを扱う小さな書店です。私たちはブエノスアイレスや海外のアート関連書籍、雑誌、ジンを販売しています。プル・リブロが他と違うところは、商品のセレクトにこだわっている点です。全ての雑誌やジンは特にその内容のクオリティによってセレクトします。そしていつも、普通であればラテンアメリカには入ってこない商品を海外から仕入れることを意識しています。そういった意味では、企画展のように意識的にキュレートされたアートブックストアだと言えると思います。

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そのアイディアはどのようにして生まれたのですか?またどのようにそれを実行したのですか?

プル・リブロをオープンする2、3ヶ月前、プル・リブロの隣にアートギャラリー「ミテ」を共同でオープンしました。今ではこのギャラリー内は全て新しいアートギャラリーやスタジオなどで埋まっていますが、当時は全て空室でした。荒廃した建物に囲まれて人気もありませんでしたが、独特の雰囲気がありました。私はいつもその空きテナントを見て『私たちがここで何かをしなければ』と思っていました。一方で私は自分自身のギャラリーを持つことを夢見ていました。また、人々がプル・リブロへ行くのに、そのカラフルで美しいものが詰まった書店と全く対照的な、このグレーの建物を通るというアイディアも気に入ったのです。

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場所選びには苦労しましたか?

店のアイディアよりも場所が先だったので、探してこの場所にしたわけではありません。とはいってもこの立地がとても良かったことに違いはありませんが。このロケーションは多くの人にとってアクセスしやすく、気軽に来ることができる場所です。ギャラリーの中では迷ってしまうかもしれませんが、建物の外で迷うことはないでしょう。

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お客さんの反響はどうですか?

私はこれまでいくつかのデザインストアや書店で働きましたが、人々がその場所をどんなに気に入っているか、実際に意見を聞く機会はありませんでした。ここでは、いつだってそういった意見を聞くことができます。自分自身で運営するプロジェクトは、顧客への感情移入が生まれると思いますが、彼らからのコメントの多くはとても好評です。他では見たことのない本を手の届く価格で見つけた人々はとても幸せになるのです。ここで何かを見つようとして来る人もいます。ここでは彼らがそれまで知らなかったような、おもしろい本やアーティストを見つけられるということを知っているのです。

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このお店について一番気に入っているところは何ですか?

書店に並んでいる商品と、それが入っている建物とのコントラストです。また、DJを招いたり、小さなパーティーや読書会などのイベントができる中庭も気に入っています。

Purr Libros
住所:2729 Santa Fe Av., Barrio Norte, Buenos Aires
営業時間:12:00〜20:00(土曜日14:00から)
定休日:日・月曜日
TEL:+54 11 4822 9433
hola@purrlibros.com
https://www.purrlibros.com

Text: Gisella Lifchitz
Translation: Ayano Yamada

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