ZAIM(ザイム)

PLACEText: Saori Hashiguchi

2010年3月31日、横浜において多くのアーティストの活動拠点であった「ZAIM」(ザイム)が閉館を迎えた。もともと横浜トリエンナーレ2005のボランティアの活動拠点として運用されたのが始まりであったZAIM。その名付け親はアーティスト、川俣正である。トリエンナーレ終了後、ZAIMは若手アーティストやクリエイターの入居を受け入れ、その活動を支えてきた。

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写真:公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団提供

そもそもZAIMは横浜市が推進する文化芸術振興策のプロジェクトの一つとしてスタートした。これは横浜にある歴史的建造物を有効活用しながら、アートで街を活性化しようという試みで、ZAIMの入居者は地域のプロジェクトに関わることも多かった。

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写真:公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団提供

そのなかでも全入居団体が活動の成果を発表する「ZAIMフェスタ」は一大イベントであり、芸術作品の展示、パフォーマンス、シンポジウムなどのイベントに加え、アーティストの制作の場を開放する「オープンスタジオ」が毎回、好評を博した。

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写真:横浜市提供

ZAIMの入居者のジャンルは絵画から映像、演劇、建築にわたり、それぞれのバックグラウンドはさまざまであった。だからこそ入居者間でのコラボレーションが実現し、アーティストやクリエイター同士に良い刺激を与えた。

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写真:Nacása & Partners

この度の閉館は4年間の暫定活用期間が終了したことによるものである。当初は2年間の計画だったが、それを2年延長して運用してきた。そして再び延長をしないのは、建物の老朽化の進行がひどいためである。閉館後は改修を施し、本館は再び文化施設の拠点として、別館は中区役所の施設として生まれ変わる予定だ。

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写真:横浜市提供

これまで、のべ40団体が入居したZAIMは惜しまれつつも閉館を迎えることになった。しかし入居団体のアーティストやクリエイターはZAIMという実験的試みを行った横浜市の懐の深さに感謝している。そして今後もZAIMのような施設は必要だろうし、アーティストと周辺住民の双方にとって良い刺激となり、街の活性化につながるだろう。財政難のため改修着工は未定というが、ぜひとも新しいZAIMの姿に期待したい。

ZAIM(ザイム)
住所:神奈川県横浜市中区日本大通34
http://www.yaf.or.jp/zaim/

Text: Saori Hashiguchi

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