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フレッシュ・コットン

PLACEText: Ania Markham

Tシャツはどんな時も、格好の表現の媒体になる。デジタルデザインやプリントの出現と共に、比較的小さな組織や個人にとって、それぞれ独自の限定版Tシャツをつくるという機会が劇的に増えた。もし気に入らないデザイナーがいれば、もうその人のコレクションは注文しないと主張することだってできる。しかし、デザイナーが果たしている役割とは、どれくらい重要なものだろうか?正直に言って、個人の技術では、お気に入りのブランドに勝るクールなデザインには届かないのではないだろうか。

というのは、Tシャツの普及の増加に連れて、確実にそれらを購入する場も増えている訳だが、同時に「量より質」という言葉も浮かび上がってくるからだ。これが今回私が着目するフレッシュ・コットンに繋がるテーマである。私がオランダに移って来た頃から注目し続けてきたフレッシュ・コットンは、率直に言って、印象的だった。そのプランはシンプルで、ウェブサイト上でデザインTシャツを売るというもの。彼らはたった今、良い方向に向かっている途中だ、というのが今の所の安全な言い方だろう。私は一人で彼らに会いに行き、その実体を覗かせてもらうことにした。

フレッシュ・コットンは、アムステルダムの中心にある小さくて可愛いストリートに位置する。この典型的なオランダのストリートに足を踏み入れると、ロンドンかニューヨークにいる気になっても仕方が無い。皮肉を言っている訳では無く、これは良いことなのだが、ここからはよくあるトレンディーなオランダというものが感じられないのだ。オランダは、独特の低くて謙虚な態度を生活に持ち込みながら、イギリスやアメリカの影響を併合させているという意味で、それはとても良いやり方であると思う。と、話がそれそうなのでフレッシュ・コットンに戻すが、私はそこで運営を行うジョン(28)とジェシー(29)、そして昨年より彼らに加わったペレ(29)に会った。

ジョンとジェシーは創立者のうちの2人で(他の人は昨年に退社)血や汗を滲ませる勢いでこのカンパニーを成功に導いて来た。ジョンはウェブの開発や運営のバックグラウンドを活かした仕事をし、対するジェシーは、販売とブランドについての知識を持ち、ハーレムにリバートを設立。そして最後のペレは、アムステルダムのシェイプスクワッドという会社にも所属しながら、両方の会社とその商品に対して、デザインの技術を提供している。つまり、とても実質的なチームだ。

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