恥辱の柱

HAPPENINGText: Shinobu Koike

天安門事件から9年。香港が中国へ返還されてから最初の6月4日、雨の中、恒例のキャンドルサービスが行われ、ビクトリアパークを4万人が埋め尽くした。そして、居場所を見つけられず放浪していた天安門事件がモチーフの彫刻「恥辱の柱」が当日のみその公園に設置された。

人々が苦悶表情でもつれ合っているこの彫刻は、デンマークの彫刻家、イエンス・ゲルショットの作品。昨年登場してから、そのサイズ(高さ8m、重量2トン)のせいか、またはモチーフが政治的にセンシティブだからなのか、あちこちで常設することを断られ、彷徨い続けた。今後、どう扱われるのかは定かではないが、土中に埋められるという噂もある。

Text: Shinobu Koike

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