作品を通して社会やメディアへの分析的アプローチを試み、特に異国や異文化間の侵入者としての自らの体験について言及する、パレスチナ出身でミュンヘンやウイーンでも活動を行う、フラカ・ハリチの展覧会「アイ・シー・ア・フェイス、ドゥー・ユー・シー・ア・フェイス」が2014年10月5日までルードヴィヒ・コレクション・ウィーン近代美術館にて開催されている。

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偽のコンクリート壁に配された雲をモチーフとした写真シリーズのインスタレーションを際立たせるように、ハリチは威嚇するかのような窮屈さと圧迫感のある空間を作り上げた。それにも関わらず開放感と視界が確保されているのである。ほかには、インターネットでの物理的距離を描いたビデオ・インスタレーション作品があり、メディア社会の状況下における人間相互間の関係性について表現する。

本展のタイトル「アイ・シー・ア・フェイス、ドゥー・ユー・シー・ア・フェイス（顔が見えます、あなたにも見えますか）」は雲をモチーフとした写真シリーズからの引用で、事実陳述であると同時に明文化した疑問の提起でもある。この明確なパラメーターと帰属の意図的な分離を表現した作品のなかで、フラカ・ハリチは現実と虚構、仮想接近と空間的距離の間でゲームを始めることへの自身の関心を強調している。

Flaka Haliti: “I See a Face. Do You See a Face.”
会期：2014年6月6日（金）〜10月5日（日）
時間：10:00〜19:00（月曜14:00〜19:00、木曜 10:00〜21:00）
会場：MUMOK
住所：Museumplatz 1, 1070 Wien
TEL：+43 1 52500
https://www.mumok.at