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「折形デザイン研究所の新包結図説」展

HAPPENINGText: mina

十和田市現代美術館での展示では3つの空間から構成された。まず最初の空間では、壁面横一列に折形の雛形を展示。複雑な折形の折り順が開いた後にも分かるように○△□の割り印を入れ、それもグラフィカルな要素として楽しめるように工夫を凝らしている。

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これらは小笠原流巻物にあったオリジナルの折形を再現したものだという。折形を見れば、何が包まれていたかを現代の私たちでも推し量ることができるわけだ。例えば、「下帯包み」という折形が存在することで、フンドシが江戸時代に贈与に使用されていたことをイメージできるように。

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目の前のリアルな折形が呼び覚ますイメージは時空を越え、当時の贈与の情景を脳の中でリアルに再現させる。折形の前で鑑賞者は、古来の贈答のイメージを現代の生活と重ね合わせ反芻したことだろう。また、“結び”を紐解いていくと、男女の“結び”に繋がるのではないかという、折形デザイン研究所のひとつの解も合わせて展示された。

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次のスペースでは6畳くらいの空間に畳を敷き、靴を脱いで鑑賞するスタイルをとって「小笠原流巻物」を展示した。この巻物には贈り物の差し上げ方、受け取り方が記載されている。昔は馬を贈る風習があり、引き出物というのは馬を引き出して、差し上げるということが由来だというようなことも、そこには紹介されているそうだ。

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