現代が文化の起源に出会う。自然と人口の中間がもたらすコントラストが生み出す、新しいコンセプトのホテル。この注目のオープニングセレモニーには、BBCやCNNもスウェーデンに駆けつけた。

ラップランド地域として知られる、スウェーデン北部のハラッズ市にオープンした「ツリーホテル」は、世代を超えた魅力を持っている。 地球の北の外れに、こんな場所があることなど想像できるだろうか。スウェーデンらしい実用的なスタイルで構成されており、そびえ立つ木々と建築物が相まって（時には幼少時代の記憶も重なり）、ラップランドの自然に優しく包みこまれていくようだ。

個性的な部屋は全て違うデザインで、自然と調和した快適な空間となっている。ツリーホテルは１年中オープンしているが、自然の中にあるため、夏季と冬季がおすすめ。冬場は雪が１メートルまでつもり、外気の平均気温はマイナス10から15度で、時にはマイナス30度まで下がる。

各部屋には自然エネルギーを利用した床暖房が付いているので、こんな過酷な気候でも安心して楽しむことができる。冬場は夏場と比べれば確かに厳しい環境だが、毎冬50万人もの観光客が訪れるイグルーの「アイスホテル」や、サンタクロースの街ラバニエミの気候とさほど変わらない。

冬季しか味わえないアクティビティーも魅力の一つ。ハスキー犬のソリによる寒帯森林のツアーや、馬による雪上スキーなどがある。夏季には、マウンテンバイキングやトレッキング、乗馬、フィッシングなどが人気だ。

ツリーホテルはエコなデザインをコンセプトに、スウェーデンの建築家と照明デザイナーによって設計されている。照明デザイナーには、75年の歴史を持つ老舗メーカー、アトリエ・リクタン社も参加した。