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オウ・ガゼル

PLACEText: Christina Merl

オウ・ガゼルは、ウィーンで初のオリエンタルな気分を味わえるスパ。一月の寒い日に、癒され、生まれ変わった気分になれる場所だ。ウィーンの一月は厳しい。クリスマス気分も抜け、街中に冷たい風が吹き抜ける。お金に余裕がある人は、太陽の光を求めて暖かい地方に行くか、あるいはオーストリア国内のスキーリゾートへと出かけるのが常だ。

しかし、今年のウィーンはちょっと違う。この街に留まるちょっといい理由があるからだ。それが、オウ・ガゼル。ウィーンで最初の豪華なアラブ式サウナ(通称「ハマン」)だ。おそらく、都心部では最大規模のライフスタイル・プロジェクトと思われるこのスパ。現実からちょっぴり解放され、ぽかぽかで心地よい夢の世界へと、いつ何時でも誘ってくれる場所だ。


アラブ式サウナ「ハマン」とは、伝統的なオリエンタルな銭湯。暖かい湯舟と冷たい湯舟の他、暖かい石のベンチ、自然光が差すリラクゼーションルームがある。お風呂道具やマッサージだけではなく、その他のボディ・ケアもハマンの熟練者から受けることができる。 1999 © Aux Gazelles

『このヨーロッパの都会のど真ん中に、平和に満ちたオアシスを作ってみたかったんです』とは、オウ・ガゼルの総支配人、クリスティン・ルッケンドルファーの言葉。『オリエンタルなライフスタイルを現代的な優雅さと融合することで、様々な社会的、文化的背景や興味を持つ男女が集まる場所を作りました。また、そういったお客さまに受け入れられる質の高いサービスやエンターテイメントも追求しました』。

このオウ・ガゼル・プロジェクトのアイディアがルッケンドルファーに浮かんだのは1998年のこと。ウィーン市の中心部に、すでに放棄された状態の倉庫を見つけたのがきっかけだ。『この場所のユニークさ、そしてこの施設のサイズに影響を受けました。そのことで、豪華で、大規模なオリエンタルなスパを街の中心地に作ろうという、大きな夢を持つことができたのです。ここは、ぽかぽかした良い雰囲気の中で、リラックスしたり、だらだらしたり、肉体的なケアを受けることができる場所です』。

500年前の王宮「ジャルダン・デ・ガゼル」に宿泊するためにモロッコまで足を運ぶ、という事実が、このオウ・ガゼルの名前を売り、雰囲気作りに貢献したと言えよう。『オウ・ガゼルとは、リラクゼーションと心地よい状態でいる、ということと同じ意味なのです』。大人の方は、一日の疲れを取るためにリラックスを。バーでカクテルを楽しみ、ふかふかのソファーに身をしずめながら、柔らかな照明の中で音楽を楽しむことができる。ビデオやゲームで遊べるキッズコーナーもあるので、子供達も楽しめる場所だ。

最高級のワイン、パティセリー、そして季節に応じたフレンチ・モロッコ風料理は、ザ・ブラッセリーとカフェ・デリで味わうことができる。この現代的なモロッコ・カフェでは、「速くて贅沢な」珍味を楽しめる他、世界中から集められた暖かい飲み物と冷たい飲み物も用意されている。ラウンジには、芸術書、写真集、世界の新聞や雑誌を閲覧することも可能。皮のソファーがあり、ふかふかのカーペットが敷かれている。木の温もりが感じられるインテリアだ。それだけではない。ビジネスミーティング、プレス・カンファレンス、講義、プレゼンテーションだけではなく、結婚式、展覧会、そして各種イベントの会場として使用可能な他目的室は、ビジネス・ラウンジと称され、建物の上階部分にある。

スパの正面部分にあるカフェには、大きなガラスのドアとフレンチスタイルのバルコニーがあるため、自然光に満ちており、まるで絵画のようなラールスティージの景観を楽しむことができる。ウィーンを離れる理由、わざわざ遠出までして暖かい地方にいく理由なんてあるだろうか…。

Aux Gazelles
営業時間:11:00〜21:00
住所:Mariahilferstrasse 1b, Rahlgasse, A-1060 Vienna
TEL:+43 (0)1 585 6645
https://www.auxgazelles.at

Text: Christina Merl
Translation: Sachiko Kurashina

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