未知なる才能の発掘を目的としたデジタル映像作家の展覧会「.MOVフェスティバル2003」が、札幌ソーソーカフェで幕を開けた。このフェスティバルでは世界中から作品を告知募集、世界22ヵ国から351作品のエントリーがあり、そのなかから選出された約100作品の優秀作品が、11月1日〜11月30日の1カ月間に渡りソーソーカフェを会場に毎日上映されるもので、フェスティバルのオープニングイベントが11月1日に行われた。









この日のために、本フェスティバルの審査員をつとめる3組のゲストクリエイターが、札幌に集まった。イギリス、シェフィールドからは、デザイナーズリパブリック(以下DR)。ロサンゼルスからは、モーションセオリー(以下MT)。そしてニューヨークからは10月のSHIFTのカバーも担当し、今年バルセロナで行われたOFFFでも素晴らしいライブを披露した、C404/THE KNOBS

イベントは昼と夜の2部構成で、昼はトークショー、そして夜は交流会としてラウンジパーティーとなっていた。会場に足を踏み入れるとまず目につくのが、会場デザインも担当したDRのインスタレーション。想像では、原色を用いたカラフルで見覚えのあるグラフィックやフォントのインスタレーションを想像していたのだが、真っ白い空間のソーソーの壁にまるでスケッチブックから飛び出したかのようなアナログ感のあるシンプルなインスタレーションが、ソーソーの白い空間に溶け込んでいた。そして予定より少し遅れてトークショーがスタートした。外は雪が降りそうな寒さだが、会場は観客の熱気に包まれている。






DR、MTともに、まず30分程度の近年手掛けた映像作品のプレゼンテーションを行った。DRは、ミュージッククリップやCMなどを紹介。その仕事が多岐に渡っていることがよくわかる。MTは、ナイキプレストのCMを中心に紹介。制作現場の写真によるスライドショーなども紹介してくれた。これらの作品は、僕も初めて観るものばかりで、とても見応えのあるものであった。






そして上映終了後、本人達による作品にまつわる解説が行われ、制作秘話などを語ってくれた。その後の、トークショウでは、司会者とのやりとりで、日本についての印象や、近年のグラフィックデザインに対する思い、またこの機会にと客席からも質問もいくつも飛び交った。約3時間という時間の枠では来場者も少し物足りない位に感じたかもしれない。






その日の夜20時から始まった交流会を兼ねたオープニングパーティーは、ラウンジスタイルで終止リラックスしたムード。しかし、C404/THE KNOBSのライブでその空気が変わった。ラップトップを3台とタブレットを用い自らプログラミングしたソフト「カスケット」を使い映像と音をシンクロさせていく。1時間近いパフォーマンスを観客も集中し、楽しみ、満喫したようだ。

今回選出された約100種類の映像作品を全てを上映し終わった午前2時頃、ソーソーでの長い一日が、最後まで残り、熱心に作品を見ていた人達の拍手とともに終わった。
よりよい作品に求められるものは、高い技術ではなく「アイデア」という言葉は、今回来日したアーティストの共通句であったのが印象的だった。



.MOV FESTIVAL 2003 OPENING EVENT

TALK SHOW
日時:2003年11月1日(土)
一部:13:00〜14:30 ゲスト:デザイナーズリパブリック
二部:15:00〜16:30 ゲスト:モーションセオリー
料金:2000円/1ドリンク付き(人数制限あり)

AUDIO & VISUAL LIVE
日時:2003年11月1日(土)
時間:20:00〜2:00 ゲスト:C404/KNOBS
料金:2000円/1ドリンク付き
会場:SOSO CAFE (ソーソーカフェ)
住所:北海道札幌市中央区南1西13三誠ビル1F
電話:011-280-2240


Text and Photos: Shinya Sagai


THE DESIGNERS REPUBLIC(デザイナーズリパブリック):世界をリードし続け、近年のグラフィックデザインに多大な影響を与えたUKのクリエイター集団。本フェスティバルでは、会場デザインも担当。

MOTION THEORY(モーションセオリー):最近では「Nike Presto 2002 & 2003」のキャンペーン広告/映像デザインを全面的に手掛ける他、トヨタ、DIRECTVなども過去のクライアントにもつロサンゼルスのデザイン集団。本フェスティバルでは、キービジュアルを制作。

C404/KNOBS:音楽を制作するアーティスト「C404/ヨシ・ソデオカ」とミュージシャンのデュオ「KNOBS」。ホイットニー美術館、OFFF、ヴァイパー・アンド・トランスメディアーレなど、さまざまなイベントに参加。その他にも、マルチメディア・アート・ギャラリーや、エクスペリメンタル・ミュージック・フェスティバルなどのキュレーションを担当する。


















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