2006年の
姉川たく個展巡回ツアーは東京を大成功に終え、札幌「
SOSO」に上陸。札幌での展示は、2004年以来2度目となる。札幌展示の後、ニューヨークでの展示も決まっている。
シルクスクリーンと刺繍(糸)を巧みに組み合わせた独自のバランス感覚と作風はメディアにも注目されはじめ、新たな局面を迎え始めている。多々ある彼の手法のなかでも代表的なこの作品群はコレクターの方々にも注目され始めており、現物を間近でご覧頂ける貴重な展示となるであろう。
「日常、何気なく刷り込まれ、否応に関わらず、学習させられている社会規範のようなもの。決して、全てが正しいとはいえないそれらの事項を、無自覚に受け取り、行動の基礎としているのは、ある意味非常に社会的で、エコノミックアニマルのあるべき姿としては鏡である。しかし、社会がうまく機能するために、巧みにコントロールされているはずのそれらは、イチ動物としてのヒトにとっては、非常に窮屈で退屈でもある。これは、“困ったこと”だと思う。同じ理屈で、間違った美意識もたくさん刷り込まれている。そして、これは、更に“困ったこと”だと思う。今回の展覧会では、そうした問題を掘り起こしたり、逆手にとったり、批判したり、参照したりして、遊んで(製作して)みたいと思う。そして、結果として、この展示が、逆の意味での隠れたカリキュラムになればいいと思う…。」(作家談)
初日の7月1日(土)には、オープニングパーティを開催。公開で作品制作パフォーマンスを行う予定。入場無料。