ホテル・モダン「KAMP/収容所」

NEWSText: mariko takei


ホテル・モダン「KAMP/収容所」Photo: Herman Helle

2010年1月から開催されている第3回ポストメインストリーム・パフォーミング・アーツ・フェスティバル(PPAF)の第5弾は、ホテル・モダンによる日本初演作品「KAMP/収容所」。2月20日〜21日の2日間、青山・スパイラルホールにて公演される。また、両日とも、アウシュヴィッツ国立博物館の唯一の日本人ガイド、中谷剛を招いてポストトークを実施する。

MoMA STORE

ホテル・モダンはアルレーヌ・ホーンヴェグとポーリーヌ・カルカー(演出家/俳優)、ヘルマン・ヘレ(模型作家/パフォーマー)が1997年に設立したカンパニー。様々な手法を導入し、とりわけ模型を効果的に使った舞台作品を発表している。

「KAMP/収容所」は、第一次大戦と近代兵器の誕生というテーマを扱い国際的に評価された「The Great War」(2000年)の手法と主題をさらに押し進めたもので、舞台上に設置されたアウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所の巨大な模型の中をメンバーが動き回りながら、数千体のパペットを操作し絶滅収容所の実相を「演じさせ」、その様子を小型CCDカメラで撮影しリアルタイムでスクリーンに投影する人形劇/ライブ・アニメーション。

人形使いは舞台上にいないものとするという人形劇の申し合わせを排し、仕掛けが完全に可視的なものになっているこの作品は、計画的集団虐殺の再現可能性/不可能性という倫理的問いと現代芸術の関係の歴史に、新たに「縮尺」の概念を導入する。今回初来日。

ホテル・モダン「KAMP/収容所」
日本初演作品・日本語字幕つき
日時:2月20日(土)開演19:00、2月21日(日)開演17:00
会場:スパイラルホール(スパイラル3F)
料金:前売り3,500円、当日3,800円
http://ppaf.parc-jc.org

Text: mariko takei

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE