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デザイナート トーキョー 2020

HAPPENINGText: Taketo Oguchi

メイン会場の一つとなった、代官山・KASHIYAMA DAIKANYAMAでは、今年のキービジュアルにも起用されたチョークで宇宙を描くフランス人アーティスト、フィリップ・ボードゥロックとデンマーク発のアート雑誌「プレソラマガジン」のコラボレーションによる特別展が開催。


フィリップ・ボードゥロックの作品(KASHIYAMA DAIKANYAMA)© Nacása & Partners

プレソラマガジンは、2013年に編集長であるピーター・ステフェンセンとアートディレクターであるベンジャミン・ワーネリーがスタートさせた大判ポスターサイズの雑誌プロジェクト。毎回幅広いジャンルのアーティストをフィーチャーし、数多くのコラボレーションを行っている。また、使用する紙は再生可能な植林を原料とし、印刷にはオーガニックインクを用いるなど、サスティナビリティにもこだっている。


ニット オール トゥギャザーの作品(KASHIYAMA DAIKANYAMA)© Nacása & Partners

本会場では、今年特別に設けられた出展支援枠「OVER 2020」プログラムから、ニットクリエイター・丹治基浩が主宰するプロジェクト「ニット オール トゥギャザー」の展示も行われた。コロナ禍の状況下において家庭での生活をクリエイティブにポジティブに過ごす提案として、日本全国から編み物を集めて一つの大きな作品を制作した。作品の売上は日本財団の「新型コロナウイルス緊急支援募金」へ寄付を行う予定だ。


TANAKAの作品(KASHIYAMA DAIKANYAMA)© Nacása & Partners

他にも、アートの領域を横断的に活動し、プロダクトデザイナー、建築家として世界的に注目を集める板坂諭の新プロジェクト「h220430」から、リサイクル材料を新しい家具に再生した「スタンプ・チェア」の展示や、ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動をしている田中沙代理が立ち上げたデニムブランド「TANAKA」による、洋服(デニム)が生まれ(作られ)、死に(廃棄され)、そして転生してゆく一連を表現したインスタレーション作品が展示されるなど、今年フィーチャーされた重要な要素の一つである、アップサイクル(創造的再利用)、サスティナブル(持続可能な)をテーマにした作品を見ることができた。

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