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「メイド・イン・ジャパンのスイスデザイン」展

HAPPENINGText: Taketo Oguchi

2016/」は、有田作陶の伝統の保存と新たなマーケット開拓を目的に、有田焼創業400年を記念して誕生した新しいブランド。数百年の歴史と技術を持つ16社の有田の商社・窯元と16組の国際的なデザイナーが参加し、2016年にミラノ・デザインウィークで発表を行った。


2016/CK (As if), 2016/ 錦右ヱ門陶苑 × クーン・カプート, 2016年, 平皿、ボウル、花瓶(磁器、吹き付け顔料)

チューリッヒを拠点に活動するクーン・カプート(サラ・クーンとロヴィス・カプート)はそのプロジェクトに参加したデザイナーチームの一つ。一見平面の絵のように見える本作は、有田の繊細な手作業とグラデーションが施された幾何学的なデザインが見事に融合したプロダクトシリーズだ。


Hollow(プロトタイプ), 諏訪田製作所 × ビッグゲーム, 2018年, 包丁(ステンレス)
Photo: Sohei Oya, Nacasa & Partners Inc. © Nacasa & Partners Inc.

ローザンヌを拠点に、HAY、アレッシー、ネスプレッソなどのプロダクトを手がけるビッグゲーム。無印のデザインも手がけるなど日本との繋がりも深い。江戸時代から鉄鍛冶業が発展してきた新潟県燕三条に大正15年に創業した諏訪田製作所。本シリーズは、日本人がもつ優れた美意識や、伝統に根ざした技術を国内外に広く知ってもらい、国内産業の活性化を目的としたプロジェクト「ジャパンクリエイティブ」に参画した両者のコラボレーションによって誕生した。


Wajima シリーズ, 塩安漆器工房 × ディミトリ・ベーラー, 2019年, ケース、花瓶、トレイ(3Dプリント、漆塗り)
Photo:Kenta Hasegawa

輪島は長い歴史を持つ漆器づくりで知られる石川県の街。漆の樹液からつくられる漆による製品は世界でも良く知られている。ビール/ビエンヌを拠点に活動するディミトリ・ベーラーは、伝統と最新テクノロジーの融合を目指し本シリーズを展開。3Dプリントされた樹脂やセラミックといった実験的な材料を用いて、漆の可能性を追求した。

本展は、東京2020(2020年東京オリンピック・パラリンピック)に向けたスイス大使館のキャンペーン「スイスへのとびら」のひとつとして開催された。東京2020の会期中、本展の同会場には「スイス・ハウス」が設置され、スイスの文化やテクノロジーが紹介される予定だ。

出展デザイナー:アトリエ・オイビッグゲームカルロ・クロパスコリン・シェリーディミトリ・ベーラーファブリス・エベルハードクーン・カプートロリス・ゴンボソルシアン・ギュミルーカス・シュトライトマックス・ビルモーリッツ・シュラッターフィリップ・クンデット

Swiss Design / Made in Japan
会期:2019年10月15日(火)〜22日(火)
時間:11:00〜21:00(15日・20日・21日 20:00まで / 16日 17:00まで / 22日 15:00まで)
会場:B-SIDE(東京都渋谷区神宮前5-11-2)
企画:在日スイス大使館
https://www.swiss-design-japan.jp

Text: Taketo Oguchi
Photos: Kenta Hasegawa, Courtesy of the Embassy of Switzerland in Japan

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