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HAPPENINGText: Yoshiko Kurata

匿名の場所と不思議なキャラクターがいる空間に、高木真希人独特のストロボ写真の表現が加わることで鑑賞者が途端に現実味を帯びて作品に妄想を膨らませていく。高木の作品に対面するように展示されたのが、F120号、F60号のキャンバスに大胆にキャラクターを描いた牛木匡憲の作品だった。

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牛木さんの作品では、余すところなく大きなキャンバスに個性的なキャラクターが描かれていますよね。ポップでカラフルなキャラクターを描く時に意識的に考えていることはありますか?

牛木:私の作品スタイルはキャラクターのみを描くスタイルなので、いかにそのキャラクターをカッコよく見せるかがとても重要と思っています。形やファッション性にこだわるのと同様に大きく描くということにもキャラクターをカッコよく見せる力がありますので採用しています。

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右手に展示してあった作品では、ファッションと親和性のあるポップなキャラクターが携帯を持ちながら歩いているという私たちの身近に感じる光景が描かれていたように思えます。様々な個性のあるキャラクターが登場しますが、その光景にはストーリーも描いているのでしょうか?

牛木:ストーリーは決めてません。できる限りキャラクターの形、ファッション性や絵の持つハプニング性、ストロークに注視してほしいのでストーリーはあっても最終的にシンプルで抽象的な設定に持っていくようにしています。敵か味方か分からないファイターが誰かと戦っているシーンだったり、未来の婦警さん犯人捜索中だったり。それ以上のことは考えてないです。何だか強そうなキャラクターが複数人いる感じもカッコよく見えるポイントですが、複数人いるとストーリーが生まれてしまうのでそれを相殺するような工夫を入れることもあります。

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