シルバニアファミリー ビエンナーレ 2017

HAPPENINGText: Kengo Michizoe

ジュリアン・シュナーベルの「St. Francis in Ecstasy」とアンゼルム・キーファーの「The Hierarchy of the Angels(Die Oldnung der Engel)」を題材にした、今津景の「Plates and Clothes」。

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「Plates and Clothes」今津景

「St. Francis in Ecstasy」は皿を、「The Hierarchy of the Angels(Die Oldnung der Engel)」は衣類をキャンバスに使用しており、日用品のキャンバスへの使用というところにフォーカスして作品が選ばれている。もちろん本作品に使用されている皿と衣類はシルバニアのものだ。小さなサイズでもそれぞれの作家のような現実味を伴った物質としての強さが表現されている。

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「Deadpan」平山昌尚

スティーブ・マックイーン
の「Deadpan」を題材にした平山昌尚の「Deadpan」。原作は、家屋の中央に佇む作家めがけて前面の壁がゆっくりと重量感たっぷりに倒れてくるのだが、正方形に開けられた窓枠が作家の身体をそのまま通過することによって、作家自身は微動だにせず、タイトル通り「Deadpan=無表情」でそのままの場所に立ち続ける。原作の「Deadpan」はその様子を撮影した映像作品である。平山昌尚による「Deadpan」では原作の序盤、壁が倒れる前のシーンがドールハウスとミニチュア人形によって再現されている。

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「Deadpan」平山昌尚

ドールハウスの中では、シルバニア版「Deadpan」の映像がプロジェクターで上映されている。人に表情はあるが、シルバニアのミニチュア人形は生まれながらにして「無表情」である。そういう意味では人が被写体を務める原作よりも本作品のほうが、「Deadpan」としての意味合いが強いのではないだろうか。

「シルバニアファミリー」をギャラリーに見立てた空想の展覧会は、時間やコストの制約上不可能な展覧会を可能なものとし、13組のアーティストのミニチュアサイズならではの夢や理想が盛り込まれていた。サイズは小さいかもしれないが、作品に収まりきらないアーティストの夢や情熱が感じられる企画展であった。

シルバニアファミリー ビエンナーレ 2017
会期:2017年1月22日(日)~2月19日(日)
休館日:月・火・水曜日
会場:XYZ Collective
住所:東京都豊島区巣鴨2-13-4 B02
キュレーション: 井出賢嗣
出展作家:磯谷博史、井出賢嗣、今津景、臼井良平、碓井ゆい、大野晶、千葉正也、FM (福永大介&松原壮志朗)、万代洋輔、平山昌尚、眞島竜男、和田昌宏、Workstation.
協力:AOYAMA|MEGURO、ShugoArts、TARONASU、Tomio Koyama gallery、無人島プロダクション、山本現代
http://xyzcollective.org

Text: Kengo Michizoe
Photos: Kazuhito Tanaka
Photos: Courtesy of XYZ Collective

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