ギャラリーペロタン25周年記念展

HAPPENINGText: Valerie Douniaux

かつての郵便物の仕分け所であったトリ・ポスタルの巨大な部屋ではおよそ100の作品が人々をもてなしている。もちろんハーストやカテランだけではなく、その他の著名なアーティストの作品も含む(ソフィ・カル、ウィム・デルヴォワ、レアンドロ・エルリッヒ、ライオネル・エステーヴ、ジャンニ・モッティ、ジャン=ミシェル・オトニエル、フィリップ・パレーノ、タチアナ・トゥルーヴェ、グザヴィエ・ヴェイヤン、ジャンリュック・ヴィルムート…)村上に限らず、タカノ綾、Mr.、青島千穂、森万里子やヤノベケンジらも日本人アーティストとして参加している。

PIVI%20Paola.jpg
“Untitled (zebras)”, Paola PIVI, 2003, Photo: Hugo Glendinning, Courtesy of Galerie Perrotin

展示の中にはイベントのために特別につくられたものもあり、大規模なスペースはアーティストに表現のための自由を提供した。展示のために作品を創作した人の中にはジェラティン、ギィ・リモーネ、ピーター・フェルメールス、あるいは観客に人気のアーティストの一人であるJR(ジェイアール)もいる。

SKWAK.jpg
SKWAK Photo: Maxime Dufour Photo: Courtesy of Galerie Perrotin

トリ・ポスタルの外では、様々なインスタレーションを街中の各所で見ることができる。例えば、リール=フランドル駅にはパオラ・ピヴィによる巨大な写真(彼女の作品はリール行きのTGVが発車するガール・デュ・ノール駅にもある)はリールのかつて貨物列車駅のあったサン・ソヴール地区は中国人アーティスト、スン・ユァン&ポン・ユゥによるインスタレーションで家族向けの文化的なスポットに様変わりしている。

CRETEN%20Johan.jpg
“The Vivisector”, Johan Creten, Galerie Perrotin, Paris, 2013, Photo : Guillaume Ziccarelli © Adagp, Paris 2013, Courtesy of Johan Creten & Galerie Perrotin

そう、つまりリール3000は観客がリラックスした雰囲気の中で現代アートを知る事ができる楽しくて素晴らしいチャンスをもたらしている。参加しているアーティストたちほど有名でないが、アート界にそのエネルギーを与えるエマニュエル・ペロタンのような魅力的な人がいる創造的な世界。パリ、ブリュッセル、ロンドンと十字路をつくる駅のすぐそばで、トリポはそういった場所に一歩踏み出すきっかけを与えてくれるのだ。

HAPPY BIRTHDAY Galerie Perrotin / 25 years
会期:2013年10月11日〜2014年1月12日
会場:le Tri Postal
住所:Avenue Willy Brandt, 59000 Lille
http://www.lille3000.eu

Text: Valerie Douniaux
Translation: Akari Otomo
Photos: Courtesy of the artist, Galerie Perrotin

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
MoMA STORE