NIKE 公式オンラインストア

デイビッド・ビランダー展「コイ・フォー・ジョイ」

HAPPENINGText: Mike Sullivan

David Bielander 'Koi For Joy'octopus%20cprint.jpegSimon Bielander
David Bielander, Kraken, 2012, Candelabra, Cast Bronze, Limited ed.12

クラーケンは青銅の鋳物で作られた数本の触手がついたキャンドルホルダー。ユニークなネーミングの「クラーケン」は、映画「パイレ-ツ・オブ・カリビアン」で登場し注目を集めた、神話に登場する船を沈没させるというの海の怪物だ。この作品は、イカのごくありふれた形にファンタジーをミックスした印象に残る作品だが、アート作品としてではなく実際に使えるようデザインされている。

lips.jpeg
David Bielander, Lips, Brooch, Jar Seal Rubber & Steel

ガラス瓶のゴムシールを使用したリップと名付けられたブローチは、ビランダーが使用する素材の多様性のよい例。舌を出した生意気が面白く、話題を呼ぶアクセサリーだ。

slug%20cellars.jpeg
David Bielander, Slug, 2013, Salt Cellar, Silver, Fine Gold Plated, Limited ed.12

一般的にアートや美しいものとしては位置づけられないナメクジにインスピレーションを得たこの作品は、かなり型破りなものだと言える。純金と銀のプレートで作られており、ナメクジのアートのように見えるが、実際は背中を下に横たわったナメクジのくぼみに塩を入れて使用する。こんなに身近の生き物でも美しさを見つける事ができるということを気付かせてくれる作品。

結論から言えば、ビランダーにとっての素材はさして重要ではない。一般的な素材でつくられたものは、人々にそれが何で作られているかということを忘れさせ、ただ何ができたのかという結果だけに集中させてしまう。この展覧会では、ジュエリーからキッチン用品、また大地を歩く巨大な動物の象や、どこの庭にもいる小さいな生き物のナメクジなど、全く違った要素をミックスしたバラエティに富んだ新しいアート作品を見せてくる。

David Bielander “Koi For Joy”
会期:2013年5月3日〜6月30日
時間:12:00〜18:00(日曜17:00まで)
休廊日:月曜日
会場:Gallery S O London
住所:92 Brick Lane, London, E16RL, UK
TEL:+44 (0)20 7377 8008
http://www.galleryso.com

Text: Mike Sullivan
Translation: Satsuki Miyanishi

【ボランティア募集】翻訳・編集ライターを募集中です。詳細はメールでお問い合わせください。
マリアンナ・ドブコウスカ
MoMA STORE