プリマベーラ・サウンド 2013

HAPPENINGText: Julio Cesar Palacio

お次は、プリマベーラ・ステージを30分前には既に満員にしていたジェイムス・ブレイク。今年は、真夜中に大きなステージでの演奏だ。デリケートかつ、エレガントなエレクトロニック・ミュージックを放つ英国出身のシンガー・ソングライター、やはり彼の存在は特別だ。

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二年前に初めてプリマベーラに出演したときにも、小さなステージで大きく観客の心を掴んだが、今回の巨大なステージでの彼は、沢山の観客に囲まれ、3人の才能豊かなミュージシャンとのステージに我々は圧倒された。「CMYK」「リミット・トゥー・ユア・ラブ」などを歌い、「オーバーグロウン」、「レトログレイド」ではまるでアンセムを歌うかのような盛り上がりを見せた。「母親を連れてこれるかも」、僕はこのコンサートを見て、そう思ってしまった。

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プリマベーラのようなフェスで面白いのは、このようにとても繊細なコンサートを観た後に、ダークで生々しいニューロシスのようなポスト・メタルバンドを観れることだ。ドームメタルのステージのセットも、完璧だった。寒い夜に、ヘッドバンギングでいい汗をかかせてくれた。

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デモかと思うような人々の大群がいるかと思いきや、そう、今年のプリマベーラには彼らが来ているのだ。言わずと知れたUKポップバンド、ブラー。今年の観客の大多数はイギリスから来ていることは知っていたが、デーモン・アルバーン率いる彼らは僕らの期待を裏切る事なく、「ガールズ&ボーイズ」等のビッグヒットの連発、そして「ザ・ユニバーサル」で締めくくられ、ファンも大満足だったことだろう。

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ブラーの後は、ハイネケン・ステージからバイス・ステージまでの長い道程を移動し、NY・ブルックリン発の素晴らしいエクスペリメンタル・バンド、ガーディアン・エイリアンのパフォーマンスを見る。彼らは、まるで違う惑星から来たかのような(だからこのようなバンド名を付けたのに違いない)、圧倒的なパフォーマンスを1時間ノンストップで見せ付けた。グレッグ・フォックスが力強く叩き続けるドラム、神が君臨したかのようなアレックスの響き渡るヴォーカル、神秘的で官能的な音色は放ち、圧倒的なカリスマ性を我々に見せ付けた。2人いるギタリストのうちの一人、ベルンが信じられないようなリフでメタリック・サウンドを奏で、僕達は天国から火星へと連れさられてしまった。まさしく、最高のパフォーマンス。観客はかなりの体力を消耗したようだった。さて、そろそろ帰るにはいい頃かな!

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金曜日は大忙しで、朝食を食べたのも午後4時のことだった。今日の締めくくりに、オーケストラ・ポリリズモ・コトノーを観れるというゴールにたどり着いた。今年の出演者の中でも、大きなハイライトの一つであろう彼ら。時間通りにステージにも到着し、準備完了。コンガラインのようなリズムで僕らを踊らせ、アフロビートに酔いしれる素晴らしい、完璧なショーだった。正直この二日間で少し疲れがでてくるのは避けられてないので、こういったステージは最後の日を楽しむためにも、素晴らしい栄養補給になるのである。

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