クリストファー・マコス

PEOPLEText: Sumie Okada

あなたは、アンディ・ウォーホルはじめ、ジャン=ミッシェル・バスキアやキース・へリングなど時代の寵児たちと親交があり、まさにニューヨークのコンテンポラリー・アートシーンにおいて絶大な影響力を持っていました。今もなお、そのシーンの一線で活躍する原動力になるものは何ですか?

特に第一線で活動し続けるための動機みたいなものはないよ。ただ、新しいアイディアや出会いが動機になる。私にとってニューヨークはライブな都市。世界中から多種多様な人種が集まり、圧倒的に国際的な影響をもたらしている。ただそこにいて写真を撮り続けることで、人々への理解を深める大きなモチベーションになる。これは若いころから変わらない。私のモチベーションの一つは、今暮らしている愛するニューヨークの街そのものでしょう。

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Lady Warhol © Christopher Makos

ウォーホルとは友人というだけでなく、共同制作を頻繁に行っていますが、中でも印象に残るものは何ですか?

最も記憶に残るもののひとつは、私の師であるマン・レイが1921年に撮影したローズ・セラヴィと呼ばれるマルセル・デュシャンの女装写真シリーズを参考に、私たちも同じようなことをやったこと。アンディは様々な女性の表情を作り出し、とても良いモデルでしたよ。アンディをモデルにしたコラボレーション作品は他にも沢山撮っています。彼がソニーのスポークスマンだった時にも、彼をモデルに写真を撮りました。

あなたの愛用のカメラは?

ニコンD800。高画質でクリア、美しい写真を撮ることができます。もうひとつのお気に入りは、コンパクトカメラでキャノンS100。これは、いつも持ち歩いています。ニコンだったら喜んでスポークスマンになりますよ。ニコンなら新しいカメラも使ってみたいしね!

あなたはアナログもデジタルも両方を使っていますね。

アナログもデジタルも両方使うことができて良かったよ。アナログならではの撮影もしてきたし、キャリア後半からはデジタルカメラを使いこなしてきたし。デジタルの素晴らしいところは、簡単に使いこなせることでしょう。テレビの広告でも、携帯電話で写真を撮ったりするのをよく見ますよね。ほとんどがカメラ機能の画質の良さなどを宣伝していて、誰も電話の音質が良いとか、受信エリアが広いとかはうたっていない。第一はフィルム、第二はデジタルで、第三が携帯電話みたいに、写真の第三の命といっても良いのではないでしょうか。

携帯のカメラはよく使うのですか?

何かを記録するときのみに使います。例えば飲んだワインのラベルを撮ったりとか。

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