リール・アートフェア 2013

HAPPENINGText: Valérie Douniaux

それでもやはり、目を引く作品は沢山ある。プリントやアーティストブックが中心のプリント・アート・フェアは、少数刷のアートブックや、アーティストや美術学校の生徒によるデモンストレーション等、このフェアでも一番面白い企画の一つと言ってもいいだろう。

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© Maxime Dufour

同じセクションの中でも、地元のギャラリーであるレ・スペース・ドゥ・ドゥダンのオーナーであるマリー・クリスティーヌ・デュボワの選んだ作品はいつも通り素晴らしかった。レ・スペース・ドゥ・ドゥダンはリールの古い町の小さなスペースのギャラリーで、大抵は小さい型やアーティストブックの展覧会だが、本フェアでは、ジェラール・ドゥシェンヌの作品や、それよりも小さいが、高い品質の松谷武判の作品を展示している。

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© Maxime Dufour

YIA(Young International Artists)は、その名が表す通り、新進のキュレーターに焦点を当てたもので、260平方メートルのブースに作品が並んだ。それぞれのギャラリーはここでは一人のアーティストの小規模な個展を開催し、イラン・エンゲル(パリのステファン・クラスニャンスキの作品知られている)の様なとても良いギャラリーもここに出展をしていて、面白い発見ができる事は明らかだ。

中国のアートは今年の勢いのあるギャラリーでよく見られた。また、YIAでもパリー北京で発表された作品は既にリール3000開催期間中にリール美術館で開催されたバベル展でお披露目されたていた。例えば、ガラリエ・ドック・スドで展示されていたヤン・ロンギャンによる壮大で快活なライティング・ボックスや、ノレブ・オーバーのブースで発表された沢山の中国人アーティストによる写真やビデオ作品などだ。

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