FUWL スタジオ&ショールーム

PLACEText: Victor Moreno

スタジオをオープンするにあたって、クリエイティブな観点からあなた方がそのロケーションとして選んだ、ストックホルムの中心部のヴァーサスタン/サント・エリクスプラン地区について教えてください。

今まではストックホルムの中でもどちらかと言えば静かなエリアでした。しかし、今や多くのクリエイティブな業種がこの場所に目をつけ始めています。有名ギャラリーの一部はこの場所に集まっていますし、スウェーデンの小規模インディペンデントファッションレーベルの多くがオフィスを構えています。

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このスペースについて教えて頂けますか?目下手掛けている作品や今後の制作
物、アイディアなどなんでも結構です。

今は盛大なオープンニングパーティーが終わって落ち着いたところです。12月には期間限定ショップの展開を計画しています。それから2月にはストックホルム・デザイン・ウィークが開催されます。もちろん私たちも参加しますよ。

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世界のデザインシーンはさておき、ストックホルムにはデザインや創造に関する重要なバックグラウンドがあります。それをどう感じていますか?

ストックホルムは常にクリエイティブな場所でしたし、多くの才能ある人々が暮らしてきました。2月の家具フェアと共にデザイン・ウィークがこのように重要なイベントに成長したのは、私たちにとって素晴らしいことです。ミラノ、パリ、そしてロンドンに次いで、ストックホルムは家具や照明デザイナーたちにとって欠くことのできない場所です。北欧の国々の美的感覚は非常に似通っています。そう言うと、「北欧のブロンド」という50年代のステレオタイプイメージがありますが、それはもはや単純な考えでしかないですね。
全ての人が、インターネットからのインスピレーションなどで同じような物事に影響を受けています。北欧にはいまだにミニマリズムの影響がありますが、それが全てではありません。実験的なデザインや平行した流れが多数存在しています。どこの文化圏でも同じだと思います。全てがグローバル化しているのです。

特にどういったことがストックホルムの強みだと思いますか。北欧家具全体としての強みも教えてください。

代々受け継がれてきたものと普遍性ではないでしょうか。北欧にはデザインの伝統があるのです。沢山の優れたデザイン学校がありますし、人々にはデザインプロダクトを買うだけの余裕があります。

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注目しているデザイナーやメーカーを教えていただけますか?

今はムートなどデンマークのブランドが多くの注目を集めていますね。ヘイ&トラディションノーマン・コペンハーゲンは非常に強い地位を築いています。スウェーデンのデザインブランドも頑張らなければなりません。デンマークの市場はデンマークの遺産、つまりアルネ・ヤコブセンなどのデザインを採用した、50年代や60年代のモダニズムブランドに偏ってきました。過去数十年に渡ってスウェーデンの家具産業は非常に活発でしたが、ここ3、4年は力を持った多くのブランドがデンマークから進出してきているのです。

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