コシノジュンコ + 矢柳剛「越境」

HAPPENINGText: Hiromi Nomoto

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あなたの作品の多くには人体が登場するのですが、自分の作品が人に着られることについてどう思われますか?

矢柳:素晴らしいことです!私の作品に「愛の動物誌」というシリーズがあります。動物と人間が共存していく世界を表現しています。愛情に満ちたデザインのコスチューム、コシノさんとの共同制作でそういうものができるとわくわくしました。

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北京での展示についてはどう思われますか?

矢柳:北京は世界から注目されています。そういう場に、世界中から人がやって来ます。そこに絵が展示されファッションもある。そういう場があることを素晴らしいと感じています。

コシノ:故郷の様に思っています。デザインの仕事は国境を取り去る仕事です。日本のルーツは中国にあります。以前は中国に関する情報は多くありませんでした。そのため始めてパリコレに出たときに、私は私の中の中国をデザインしました。中国と日本は切っても切れない関係です。敵ではなくファミリーになっていくことが必要です。

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様々なことがボーダレスとなりつつある現在、デザインとアートの違いについての議論が多くなされる中、両氏の越えたものは何だったのだろうかと考える。それぞれの分野で既に地位を確立している二人が、まるで駆け出しの若手デザイナーと青年アーティストの様に恐れず新しいことに挑戦すること、自分自身の今までの領域から更に新しい場所へ飛び出して行った。これこそが彼らの成しとげた「越境」ではないだろうか。

コシノジュンコ + 矢柳剛「越境」
会期:2010年8月8日〜9月9日
開廊時間:10:00〜18:00 (月曜休廊)
会場:東京画廊+BTAP(北京)
住所:北京市朝陽区酒仙橋4号 798芸術区内
TEL:+86 10 8457 3245
http://www.tokyo-gallery.com

Text: Hiromi Nomoto
Photos: Judy Zhou. Courtesy of Tokyo Gallery + BTAP, Beijing

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