ポリクセニ・パパペトルー

PEOPLEText: Mariko Takei

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© Polixeni Papapetrou “The Ambassadors” (Between Worlds) 2009

また、この作品シリーズで、人間と動物、子供と大人を区別しているのは何かというのを探りたかったのです。ヒエロニムス・ボス(ルネッサンス期の画家 /1450-1516)の絵に描かれる混成生物のように、動物や人間の身体は、絵画で探求され続けているテーマのひとつでもあります。ビトウィーン・ワールズの中のいくつかは、私がずっと敬愛してきた絵画をベースにしたもので、その一方で、他の作品については、試行錯誤している最中に自然にできたものです。

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© Polixeni Papapetrou “The Wanderer” (Between Worlds) 2009

例えば、「ザ・ワンダラー」は、ドイツの画家、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの「霧の海を見下ろす散歩者」(Wanderer Above the Sea of Fog。私がこれまで見た中で一番ミステリアスで魅力的な絵と思う1作品)からインスパイアされた作品です。また、「ザ・ハーベスターズ」もお気に入りの絵のひとつ、ジャン=フランソワ・ミレーの「落穂拾い」(The Gleaners)からインスパイアされて制作した作品です。ハンス・ホルバインの「大使たち」(The Ambassadors)も大好きで、2羽のペンギンの作品「ザ・アンバサダーズ」のベースとなっています。そして、「ザ・ケアテイカー」は、ジェームズ・ホイッスラーの母親の肖像画として知られる作品(Arrangement in Grey and Black- Portrait of the Artists Mother)をもとに手掛けたものです。私の作品は、皮肉にも作者の子供(Artist’s child)の肖像となってますが。

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