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ユニフォームズ・フォー・ザ・デディケイティド

PEOPLEText: Victor Moreno

この集団の初期からファッションデザインはメインでやっていたのですか?

当初の目的はファッションだけということではありませんでした。仲間と共に世界中を旅するなど、現在の形になるまでには数年かかりました。後に、そんなクリエイティブな旅を続けていきたいと気付き、ファッションは、私たちが集まって活動していくツールのひとつとなりました。ファッションでは、アート、デザイン、音楽など様々な表現を組み合わせることができるので。

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1020 Trickery Lane

異なる分野の人たちが関わり合うアーティスト集団として、どのように機能しているのですか?

新しいことを始めるときは2つの逆の視点から始めます。「パッケージ」としてリリースをするのですが、例えばこの春、僕らは「1020Trickery Lane」というコレクションを発表して、リッシュというレストランでアートインスタレーションを行いました。それと同時に同じ名前で楽曲をリリースして、このミュージックビデオで洋服、そしてデザインのコンセプトと結びつけました。こうやって洋服、イメージ、映像、音楽、アートをひとつのコンセプトの下に置くと、ひとつの展望と意味をもった強力なコミュニケーション・プラットホームができるのです。つまり遊び心がクリエイティビティを育てるのです。

プロジェクトが面白くて十分しっかりしていれば、それはパッケージの一部である必要はないし、それ自体が独自の力を持ってきます。コンセプトや仕事のスタイルがどうであれ、肝心なことはユニフォームズはアーティストを巻き込むひとつのツールであり、自由にクリエイトすることで最高の結果が生まれるということ。クリエイティブ・ワークの力を信じろ、ですね!

数年前にユニフォームズはスウェーデンで新人賞を受賞しましたね。

この賞で当時の僕たちは、順調に進んでいるという自信がつきました。それにメンズファッションを男だけの集団でおもしろおかしくやるということで、何らかのトレンドを壊したんだと思います。スウェーデンでのファッションは、まじめ過ぎて終わってしまうことが多くて、コレクションブランドやデザイナーは自分たちのことを真面目にとらえ過ぎると思います。

スウェーデン政府や他の機関はファッション産業の発展をサポートしていると思いますか?

僕にはファッション産業に特にその必要があるのか分かりません。新しいデザイナーは頻繁に出てくるし。必要なのはスウェーデンの起業家に対するより強力で全般的なサポートだと思います。ビジネスを始めるには誰にとっても大変な状況だから。だんだん良くはなっているけど、口先だけでなく、きちんと政府がやるべきことを実行するまでの道のりはまだ長いですね。

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A Play of Nonsense

北欧のファッション・デザイン学校をどう見ていますか?海外経験は必要だと思う?

僕はスウェーデンのデザイン学校についてはほとんど何も知らないけれど、教育がどうであれ、全てのことが個人にまたデザインに現れてくると思います。優秀な教育を受けることはできるけれど、それでは誰にも面白がられないものを創り続けてしまう。それとも何もないところから始めて消費者の美的感性をとらえ、大成功するか。デザイン分野において僕たちは独学です。

海外からみた北欧ファッションの今の状況と感触について、あなたの意見を聞かせて下さい。

「スウェーデンデザインへの関心」はどこよりもスウェーデンで最も高いと思います。いささか誇大広告かな。ブランディング、デザイン、クリエイティブな表現方法などに地理的な境界はなく、個人次第だと思います。環境が影響をもたないということではないけど、ブランドをその本拠地で判断しようという考えは少し単純すぎるかと。外国に行ったとき、経験する感覚みたいなものですかね。

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