CTRL

PEOPLEText: Victor Moreno

他のブランドとも多くのコラボレーションをやりました。バイス・マガジンとはスケートボードをつくりましたし、アディダス・スケートボーディングとも2作目となるスケートボードをつくったところです。ロッカーズNYCと一緒につくったオールド・スクールのスケートボードは最高にクールでしたよ。バイス・ジャパンのサブレーベルであるホワイト・ファクトリーとはTシャツをつくったところです。東京のクールなショップ、スタジアムとは「フィーリング・ライク・ア・サウザンド・エン」ベースボール・ジャケットをつくりました。次はフィンランドの素晴らしいブランドであり、日本でも人気のムーミンとのコラボレーションを準備中です。

CTRL SS10 LOOK BOOKCTRL SS10 LOOK BOOK
CTRL S/S10 LOOK BOOK

現状どこのマーケットに、より満足を得ていますか?

先にも言ったように、日本に一番注目しています。日本の文化や人が大好きで、もっと頻繁に日本を訪れたいです。でも、基本的に、関わる全ての国の人たちと仕事をすることが好きです。CTRLは世界中を愛しています。

私たちが訪れるフェアの中で面白いのは、おそらくニューヨーク、ロサンジェルスのもの。それからラスベガスには変な空虚さとシュールな感じを味わいに行きます。

フィンランド発のブランドは少ないですか?

フィンランド発のブランドは多くはありません。少なくとも私たちが関わったり、フェアで顔をあわせるようなものはね。おそらく最も有名なのはイヴァナ・ヘルシンキではないでしょうか。とっても素敵なブランドで、私の友人であり優れたデザイナーでもある、パオラ・スホネンによって立ち上げられました。そしてもちろん、伝統があり素晴らしいブランドのマリメッコです。主に衣類を扱っているブランドなのですが、世界的にはインテリア・ブランドとして認知されています。カルフもクールなブランドですが、最近のオリジナル・コレクションには、ずれを感じますね。

スケートボードがあなたの考え方に強く影響しているということですが、“プロ”のために洋服をデザインしようとは思わなかったのですか?

思わなかったですね。私たちの考えるスケートボードとは、見た目のことよりも常に精神的な姿勢なのです。CTRLの歴史の中でも、Tシャツ一枚を除いてスケートボードに関係した作品はありません。ビクトリア朝風の女性がスケートボードの上でバランスを取りながらヨーヨーをしているというデザインでした。しかし、スケートボーダーは私のデザインを見るだけでCTRLのルーツがスケートボードにあることを理解すると確信しています。私もスケートボードを通じて人生を学んだのですから。デザインのなかにはスケートボードの事に関する隠されたコードがちりばめられています。例えば、最新のコレクションのためにデザインしたTシャツには、古いジャズバンドの写真の中に「マークのBGM:マジにかっこいいジャズ」(「MARK’S SONG: ‘some damn good jazz’」)とありますが、これはスパイク・ジョーンズが監督した、ブラインド・スケートボーダーズによるビデオ・デイズという伝説的なスケートボードの映像作品のラストで、マーク・ゴンザレスのパートに使われていた音楽のことなのです。このジャズバンドの名前は今でもわからないんですけどね。

CTRLにとっては音楽も重要なインスピレーションなのでしょうね。

ハンサム・ファーズのダンとアレクセイは最も有名なCTRLのファンの一人ですね。彼らとは本当に上手く行っています。今はCTRL×ハンサム・ファーズのツアーTシャツをつくっています。ダンとアレクセイは最高です。私たちのことをすごく気に入ってくれているし、私たちも彼らのことが大好きです。ファーズを愛しています!

今後のプランや秘密、そして目標を教えてください。

CTRLにとって最大のステップは、来春ベルリンでフラッグシップ・ショップをオープンすることですね。長い間温めていたのですが、ついに現実になります。

それは素晴らしいニュースです。応援しています!

CTRL
住所:Rauhankatu 2A C, 00170 Helsinki, Finland
TEL:+358 45 137 5105
https://www.ctrlclothing.com

Text: Victor Moreno
Translation: Kazuyuki Yoshimura

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