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川村真司

PEOPLEText: Mariko Takei

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TISSHOES

映像、プロダクト、ブックデザイン、ウェブデザイン、インタラクティブなど様々な方法で表現されていますが、ご自身にとって一番楽しい(しっくりくる)表現方法は何ですか?今後展開してみたい活動などあればそちらも合わせて教えて下さい。

一番自分が経験があって目が肥えていると感じているのは映像表現なのですが、僕はやはりどのメディアの表現ということより、その元になるアイディアを考えることが一番しっくりくるというか自信のあることだと思っています。だから自然ときっと作るものが毎回全然違ったものになるんでしょうね。自分としては今後、プロダクトデザインやアプリケーション、インスタレーションとかこれまで自分があまり実験していないメディアでの表現にどんどん挑戦していきたいと思っています。

今回手がけていただいたカバーデザインについてそのコンセプトなどご紹介ください。

コンセプトはそのまんま「SHIFT」です。カバーなのでやっぱりSHIFTのロゴは使いたいなと思って。そこからいろいろ考えて、SHIFTのロゴ自体がSHIFTしてSHIFTを表すいろんなものに変形していったらかわいいなと思ってつくりました。もう少し長尺を考えていたんですが、時間切れになっちゃいました。

最近の活動について教えてください。最新作や進行中のプロジェクトはありますか?

会社の方では今、来年のAXEのグローバルキャンペーンをいくつか手がけています。会社の外では、最近Paul Hunterという監督と一緒にスヌープ・ドッグミュージックビデオを作りました。

進行中のプロジェクトはいくつかあって、ひとつはスパイスボックス東京半島という会社と一緒にADOBE AIRを使ったちょっと新しいアプリ/サービスを作っている所です。これは年内にはお披露目できるといいなぁと思ってます。それと中村勇吾さんのプロジェクトの企画をさせてもらっています。他にもジュエリーやインスタレーション企画がものすごくゆっくり進行してます(笑)。その辺は2010年にお披露目できたらいいな。

映像やプロダクトはもちろん引き続き作って行きたいですが、自分へのチャレンジとして、過去に扱った事のないようなメディアでもっと表現の実験をしていきたいですね。

アイディアをカタチにするのに、大切な事は何だと思いますか?また川村さんのように世界で様々な分野のクリエイティブで活躍したいと考えている若い世代に向けてメッセージをお願いします。

ともかく何でもまず自分で作ってみることが大事だと思います。失敗してもいいから、ともかく自分の手を動かす事。実現するための方法にも頭を使う事。アイディアを考えつく事ができる人は世の中沢山います。でもそのアイディアを試行錯誤して不格好でもなんでもいいからなんとか形にする人の数は少ない。それができるかできないかがとても大きな差になると思います。僕もこうすればアイディアがカタチにできるとかいう確固たる方程式なんてもっていません。毎回どうしたもんか、と悩むことの連続です。でもそれをきちんと悩んで、表現するための方法をも自分で作るくらいの情熱をもって取り組むことが大事なんだと思います。

あと海外で活動することはそんなに難しいことじゃないです。日本のクリエイティブのレベルの高さは海外と比べても遜色がないと思う。英語だって、もちろんできるに越した事はないですが、僕らの仕事はアイディア勝負なので良いアイディアがあってそれを絵とかでもいいから相手に伝えられれば全然問題ないと僕は思ってます。多分、無理だと思って挑戦しないことが一番の壁になるので、ともかくもっと若い世代の人にはチャレンジをして欲しいです。それで是非いっしょに面白いモノ作りましょう。

Text: Mariko Takei

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